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ハスキーボイスは「しゃがれた」「かすれた」「ガラガラ」など、独特な声質がかっこいいですよね。
そんなハスキーボイスに憧れる方は「声質をハスキーボイスにできるのか?」という点も含めて、ハスキーボイスの出し方が気になる方が多いのではないでしょうか。
今回は、ハスキーボイスに関する情報をまとめました。
ハスキーボイスが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください!
ハスキーボイスとは
ハスキーボイスとは、「しゃがれた声」や「かすれた声」のことです。
まずは、ハスキーボイスの基礎知識からご紹介します。
人によってハスキーボイスのイメージは違う
一言にハスキーボイスといっても、人によってハスキーのイメージには違いがあります。
女性の場合なら低音で男らしい声がハスキーボイスと思う人もいるでしょうし、男性の場合なら高音でシャウト気味にかすれた声がハスキーボイスと思う人もいるでしょう。
- かすれた声
- かれた声
- ガラガラ声
- ダミ声
- 低い声
- 囁くような声
実際、ハスキーボイスと言われるアーティストも声質や音域は様々です。
「この声がハスキーボイス」という明確な線引きはなく、「しゃがれた声」や「かすれた声」などの雰囲気がある声をざっくりとハスキーボイスと言われています。
ハスキーボイスは嗄声(させい)の可能性もある
嗄声(させい)とは、ガラガラ声やかすれた声など、ハスキーボイスになる喉のトラブルです。
- 声の出し過ぎ
- タバコの吸い過ぎ
- お酒の飲みすぎ
突然、声がハスキーボイスになった場合は、医療機関で診察を受けるのが好ましいです。
嗄声には「声帯ポリープ」や「声帯結節」など、様々な症状があります。
声帯ポリープ | 声帯の炎症によって粘膜が充血して、その状態でさらに声帯を酷使すると血腫ができることもある。 |
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声帯結節 | 声帯の粘膜に体液が溜まったり、線維化によって結節になる。 声帯にペンダコのようなものができる。 |
反回神経麻痺 | 声帯の開け閉めをする神経を反回神経と言う。 反回神経がダメージを受けると、上手く声帯を開閉できなくなるため、かすれ声になる。 |
声帯萎縮 | 声帯の容積が減少する症状。 声を出しにくくなったり、弱い声になったりする。 |
喉頭がん | 飲酒や喫煙との関連性が高い。 初期症状は声のかすれ、ガンが進行すると飲食時に違和感が出てくる。 |
声質をハスキーボイスにすることは可能?
一般的にハスキーボイスと言われるアーティストは、元々の声質がハスキーなタイプ、あるいは「エッジボイス」や「ウィスパーボイス」などのテクニックが上手いことから歌声がハスキーに聞こえるタイプに分かれます。
声質をハスキーにするのは「お酒を飲み過ぎるとガラガラになる」など、不可能ではありませんが、現状は誰もが自分の理想とするハスキーボイスを手に入れる方法は確立されていません。
また、日頃から地声を「かすれた声」や「しゃがれた声」にするのは声帯への負担も懸念されます。
そのため、ボーカルテクニックを習得して理想のハスキーボイスへ近づくほうがいいでしょう。
ハスキーボイスになるボーカルテクニックとは?
一般的にハスキーボイスには様々なイメージがあるわけですが、ボーカルテクニックで分けると
- 「エッジボイス」
- 「ウィスパーボイス」
- 「音階・音程トレーニング(ボイトレ)」
があります。
- かすれた声:エッジボイス or ウィスパーボイス
- かれた声:エッジボイス
- ガラガラ声:エッジボイス
- ダミ声:エッジボイス
- 低い声:音階・音程トレーニング
- 囁くような声:ウィスパーボイス
次の項目でそれぞれの練習方法をご紹介します。
ハスキーボイスの出し方・トレーニング方法
ここからは、ハスキーボイスの雰囲気になる「エッジボイス」「ウィスパーボイス」「低い声」の3つのテクニックのトレーニング方法をご紹介します。
【エッジボイス】かれた声・ガラガラ声・ダミ声
エッジボイスとは、「かすれ声」や「ダミ声」のことです。
ポップスでは、フレーズの歌い出しの一瞬だけダミ声で歌うなど、アクセントを付けるためのテクニックとして使われることが多いです。
エッジボイスは「あ”あ”…あ”あ”…」や「あ”、あ”、あ”…」というような声のことで、その声が呪怨に登場する貞子や伽椰子(かやこ)の声に似ていることから「呪怨ボイス」とも呼ばれています。
- 「あー」と声を出す
- その声の音程を徐々に低くしていく
- 限界の低音に近づくと自然と「あ”あ”あ”」という声が出る
エッジボイスはポップスだけで使われるテクニックではなく、メタルやハードコアでよくある叫ぶような歌い方「デスボイス」の基本とされているテクニックでもあります。
【ウィスパーボイス】かすれた声・囁くような声
ウィスパーボイスとは、「かすれた声」や「囁くような声」のことです。
ポップスでは、ブレスの前後(フレーズの頭と語尾)で使われることが多いです。
- 「はぁー」と息だけを吐く
- その息に「あー(⤴)」と弱めの声を入れる
- 音程を上げながら入れると分かりやすい(しゃくり)
フレーズの頭にウィスパーボイスを入れる場合、「しゃくり」と一緒に使われることが多いです。
しゃくりとは、低音から高音に向かってしゃくり上げる歌い方のことです。
- 「あー」と声を出す
- その声を弱くして「あー(⤵)」息だけにする
- 音程を下げながら息だけにすると分かりやすい(フォール)
フレーズの最後にウィスパーボイスを入れる場合、「フォール」と一緒に使われることが多いです。
フォールとは、そのフレーズの音程を低い音程に向かって落とす歌い方のことです。
ウィスパーボイスの最大の特徴は、曲中における強弱の「弱い=囁き」という表現ができることなので、声量を小さくして弱弱しい歌い方をするフレーズもウィスパーボイスと呼ばれます。
ハスキーボイスと同様に雰囲気として使われる言葉でもあるため、「しゃくり」や「フォール」とセットで覚えておくほうが分かりやすいです。
【音階・音程トレーニング】低い声
男性は「高い声が苦手」、女性は「低い声が苦手」という方が多いと思います。
どちらも一瞬で音域が広がる魔法のような裏ワザはないため、音階・音程トレーニングで徐々に声域を広げる練習をするのがおすすめです。
音階・音程トレーニングとは、伴奏に合わせて「ドレミファソラシド」など、様々な音程を発声する練習です。
- 動画付きのボイトレ本を買う
- ボイトレ教室に通う
- 伴奏のあるYouTube動画で練習する
歌で低音を出す場合は正確な音程を発声する必要があるため、伴奏なしで練習するなら自分が出せそうな低音域のある曲を題材にするのがいいでしょう。
また、歌唱力を総合的にレベルアップするならボイトレを行うのも効果的です。
女性は声帯を開くと低い声を出しやすい
女性は声帯を開くほうが低い声を出しやすいと言われています。
声帯を開く方法はいくつかありますが、分かりやすいのが「あくび」です。
- あくびをする
- あくびをすると声帯が開く
- 声帯が開いた状態で発声する
感覚が分かりにくい方は、親指と人差し指で喉を押さえながらあくびをすると、声帯の開閉の感覚を掴みやすいと思います。
アーティストの真似をしてテクニックを学ぶ
※サビは57秒~1分25秒。
ハスキーボイスのテクニックが使われている曲はたくさんありますが、個人的におすすめなのはAimer(エメ)さんの「蝶々結び」です。
「羽(強めのエッジボイス、はね”)は大きく(⤵フォール、軽めのウィスパーボイス)
結(むっすーと歌うとニュアンスが出やすい)び目は固く
な(強めのエッジボイス、な”)るようにきつく(⤴⤵しゃくりとフォール、ウィスパーボイス)
結(むっす)んでいてほしいの
腕はここに(⤴⤵軽めのしゃくりとフォール、軽めのウィスパーボイス、直後にすぐブレス)
想い出は遠くに(⤴⤵しゃくりとフォール、ウィスパーボイス)
置(強めのエッジボイス、お”)いておいて(⤵かなり軽めのフォール)ほしい
ほしいの」
引用元:Aimer「蝶々結び」より
Aimerさんは声質がハスキーというのもありますが、「蝶々結び」はテクニック的にもハスキーの要素が多いため、ハスキーボイスではない方でもハスキーのような雰囲気で歌いやすい曲です。
特にサビの部分が分かりやすいので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ハスキーボイスのアーティスト5選
他にも、ハスキーボイスと言われるアーティストはたくさんいますが、やはり生まれながらの独特な声質によってハスキーに聞こえるボーカルがほとんどです。
そのため、同じような雰囲気で歌いたい場合は、自分の声質に近いアーティストの曲を探すのがいいでしょう。
また、ハスキーボイスのアーティスト達は声がハスキーだから人気なのではなく、あくまでもハスキーボイスは魅力の1つです。
自分の声と向き合い、どうすれば人を惹きつけられるのかを考えることも忘れないようにしたいですね。
宇多田ヒカル「First Love」
宇多田ヒカルさんはハスキーボイスの代名詞でもあるアーティストです。
あまりにも歌が上手すぎて、その心地良さから歌声に引き込まれてしまいますよね。
Superfly「愛をこめて花束を」
Superflyもハスキーボイスとしてよく名前が挙がるアーティストです。
ボーカルの越智 志帆さんの歌い方がとにかくかっこいいです。
Official髭男dism「ノーダウト」
Official髭男dismの藤原 聡さんは、男性にしてはやや高めの声が印象的です。
藤原 聡さんと同じ音程を出せても、声質が独特なので真似するのが難しいです。
浦島太郎(桐谷健太)「海の声」
「海の声」は、地声が低めの方のほうが同じような雰囲気を出しやすいです。
特に地声の高音域が狭い場合、サビの音程が高くなるフレーズではほどよく声がしゃがれやすいと思います。
桑田佳祐「SMILE〜晴れ渡る空のように〜」
男性のハスキーボイスのアーティストでは、桑田 佳祐さんもよく名前が挙がります。
おそらく嘘だと思いますが、桑田 佳祐さんは若い頃にハスキーボイスになるためにウォッカでうがいをしていたという噂がWebで散見されます。
嗄声になる可能性があるので、真似はしないように!
まとめ
ハスキーボイスは生まれながらの声質によってハスキーボイスになっているアーティストが多いです。
ご紹介した「エッジボイス」や「ウィスパーボイス」などのテクニックを使うことで、ハスキーっぽさを表現することはできます。
歌い方にアクセントをつける便利なテクニックでもあるため、歌唱力を高めるという意味でも習得して損はありません。
歌が上手くなりたい方は、この機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。