ボイトレで高音を出す方法

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高音は曲を歌う練習を何度繰り返しても、なかなか上達しないケースもあります。
人によって高音を出せない原因が違うからです。

なぜ高音が出ないのかを知り、その原因を克服できる練習メニューを選ぶことが大切です。

今回は、高音が出ない原因と高音を出せるようになるボイトレをまとめました。
テキストでは分かりにくい部分もあるため、高音の説明が上手いYouTuberもご紹介します!

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高音ボイトレの基礎知識

高音ボイトレの基礎知識

高音のボイトレを行うときは少しでも感覚を掴みやすくするために「発声の種類」や「自分の声域」などの知識を身につけておくのが効率的です。
まずは、高音の基礎知識からご紹介します。

地声・裏声・ミックスボイス!発声には種類がある

発声には4つの種類があります。
普段、会話をする際に発する声が地声で、高音というのは明確な音程の線引きはありませんが、地声よりも高い声を指すときに使われることが多いです。

発声の種類
  • チェストボイス(地声)
  • ミドルボイス(ミックスボイス)
  • ヘッドボイス(ミックスボイス)
  • ファルセット(裏声)

ミックスボイスは地声と裏声の中間にあたる声のことで、力強い高音を出したいときに使われるテクニックです。
高音を出すのが上手い人の中には「地声よりの高音」や「裏声よりの高音」というように使い分けができる人もいます。

自分の音域(声域)を把握しよう

一言に高音といっても、人によって出せる音域には違いがあります。
自分がどのくらいの音域まで声を出せるのかを把握しておくと、高音を出すためのボイトレを行う際に役立ちます。

覚えておくと便利な音楽用語
音階(スケール) ・1オクターブ内の音の並びのこと
・音階には様々な種類がある
・Cメジャースケールなら「ドレミファソラシ」
音程 ・「ド」や「レ」など、その音の高さを表す言葉
・元の音に対する次の音の高さは「度数」で表す
・「ド」に対して「レ」は2度の関係
オクターブ ・同じ音名における音の高低さを表す言葉
・Cメジャースケールの場合、「ドレミファソラシ」の7音で構成されているが、次のド以降が元のCメジャースケールに対する1オクターブ上の音程になる
音域 ・対象となる楽器や人が出せる音の幅のこと
声域 ・人が出せる音域のこと

自分の声域をチェックできるアプリ

VocalPitchMonitor出典:App Store

自分の声域を簡単に調べる方法としては、スマホアプリを使うのが便利です。
音域を調べられるアプリは様々なものがありますが、「VocalPitchMonitor」が高評価でおすすめです。

マイクで入力した声をリアルタイムで音程表示することができ、さらに録音機能も付いています。

高音の練習は自分の声域内で行う

高音の練習は自分の声域内で行うのが基本です。
無理をして高音を出そうとすると喉を痛めることがある上、自分の声域以上の音程はすぐに綺麗に出すことができません。

音域を広げるためには音階や音程のトレーニングを行い、徐々に広げていく必要があります。

声量は会話をするときの大きさがベスト

高音の練習をする際の声量は、会話をするときの大きさでベストです。
大きな声で高音を出そうとすると力が入ってしまうため、綺麗な高音を出しにくいです。

高音がでない5つの原因

高音がでない5つの原因

基礎知識と合わせて覚えておきたいのが、高音が出ない原因です。
高音が出ないよくある5つの原因をご紹介します。

喉が閉まっている

高い音程を出すときは、少なからず声帯を開く必要があります。
喉を開く練習は高音を出すための有名なボイトレなので、喉を開く感覚が分からない方はまず喉を開く練習から始めるのがいいでしょう。

体に力が入っている

体に力が入っていると、高い音程を出しにくいです。
体全体をリラックスさせれば喉付近の筋肉の力も抜きやすいため、ボイトレをするときはストレッチから始めるのがおすすめです。

大きな声で練習している

上手く高音を出せない場合、大きな声になりがちです。
声が大きくなると体に力が入りやすいため、高音を出しにくい状態になってしまいます。

会話をするときくらいの声量で練習しましょう。

自分が出せない音域を出そうとしている

自分の音域を超える音程を出そうとするのも、初心者によくある高音が出ない原因の1つです。
プロのボーカルは3オクターブや4オクターブなど、声域の幅が非常に広いですが、これは日々のトレーニングを積み重ねた結果です。

最初は自分の声域内で綺麗な高音を出せるように練習することが大切です。

息の量が少ない

息の量が少ないと発声する時間が短くなってしまうため、これが原因で高音を出せないケースもあります。
発声する時間が長いほうが高音を出す感覚を掴みやすいので、しっかりと息を吸うことも意識しましょう。

高音を出す方法!代表的な7つのボイトレ

代表的な7つのボイトレ

高音を出す練習には様々なメニューがありますが、今回はボイトレ教室やボイトレ本でもおすすめされている有名な練習方法をご紹介します。

また、このページの後半でボイトレの説明が上手なYouTuberをご紹介しているので、併せて参考にしてみてください。

ストレッチ

ボイトレはストレッチから始めるのが定番です。
ストレッチをすると体の力を抜くことができ、リラックスした状態で発声練習を行えます。

ストレッチのやり方
  1. 首を回す
  2. 肩を回す
  3. 腕を伸ばす

ストレッチは体をほぐせるなら何でもOKです。
声帯付近の筋肉を和らげるために首や肩をストレッチする人が多いです。

腹式呼吸

歌が上手になるためには呼吸が大切と言われています。
ボイトレでは、普段自然に呼吸をする際に行っている胸式呼吸に対して、横隔膜を使った腹式呼吸を行います。

腹式呼吸のやり方
  1. 背筋を伸ばす
  2. 鼻から息を吸い込む(へそに空気を溜めるイメージを持つ)
  3. 吸うときの倍くらいの時間をかけてゆっくりと口から息を吐く

腹式呼吸は体をリラックスさせる効果がある上、お腹から力強い声を出しやすいメリットもあります。

姿勢

高音の練習は発声しやすい姿勢で行うほうが感覚を掴みやすいケースもあります。
一般的には両足を肩幅に広げて、背筋を伸ばした状態で練習するのがいいと言われています。

歌の正しい姿勢のやり方
  1. 背筋を伸ばす
  2. 胸を張る
  3. 両足を肩の幅に広げる

ただし、ライブで歌う際に猫背になるプロがいるように、必ずしもこの姿勢がベストというわけではありません。
「発声しやすい姿勢」という程度に捉えておいてください。

母音トレーニング

母音トレーニングとは、「あいうえお」を正しく発音する練習です。
大きく口を上げるので声量が高まりやすく、顔の筋肉を和らげる効果もあります。

母音トレーニングのやり方
  1. 「あ(a)」は縦に指が2~3本入るまで口を開ける
  2. 「い(i)」は出来るだけ口を横に広げる
  3. 「う(u)」は口を顔の真ん中に寄せるようにすぼめる
  4. 「え(e)」は笑顔を作るように口を横に広げる
  5. 「お(o)」は親指が1本入るくらいに口を開ける

高音トレーニングでは、5つの母音の中でも「u」と「o」が高音を出しやすいと言われています。
「ホー(o)」と発声するフクロウの鳴き真似は裏声の感覚を掴みやすい練習です。

喉を開く

喉を開く

喉の開き方には様々な方法がありますが、「うがい」「あくび」「深呼吸」が有名です。
喉を開く感覚が分かると高音を出しやすくなるので、初心者は絶対に実践すべきトレーニングです。

うがいで喉を開くやり方
  1. 口に水をふくむ
  2. 上を向きながらガラガラとうがいをする
  3. そのときにうがいをしながら音程を変える

「あくび」と「深呼吸」のやり方はそのままの通りですが、喉が開いているのはどのような状態なのかが分かりにくいと思うので、後にご紹介するYouTubeも参考にしてみてください。

音程・音階トレーニング

地声・裏声切り替えトレーニング
※例:書籍『スマホで簡単レッスン 究極のボイトレ』の地声切り替えトレーニング。

音程・音階トレーニングとは、伴奏に合わせて発声する練習です。
「ドレミファソラシド」を発声するのが有名ですが、他にも非常に多くのパターンがあります。

高音を出す練習をする場合は、地声と裏声を切り替えるトレーニングも効果的です。

音程・音階トレーニングにおすすめの教材
音程・音階トレーニングを行うためには伴奏が必要なので、「動画付きのボイトレ本」「ボイトレ教室」「YouTube」などを活用するのがおすすめです。

リップロール

リップロールとは、発声する際に唇をブルブルさせる練習です。
顔の筋肉を和らげることができる上、息の量を一定に保つ必要があるので、呼吸の鍛錬としても効果的です。

リップロールのやり方
  1. 軽く口を閉じる
  2. 鼻から息を吸う
  3. 息を吐くときは一定量の息をキープする
  4. 吐く息で唇をブルブルさせる

「ドレミ」などを発声する音程・音階トレーニング、地声と裏声の切り替えトレーニングをリップロールで行うのも効果があります。

ボイトレの説明が分かりやすいYouTuber7選

ボイトレの説明が分かりやすいYouTuber

基本的にボイトレは目に見えない感覚の世界なので、テキストでは分かりにくいことも多いです。
そこで、個人的にとても参考になった説明の上手なYouTuberをご紹介します。

【声域チェック】しらスタ

こちらの動画では、自分の音域を知ることの重要性が解説されています。
伴奏に合わせて発声すると自分のオクターブが分かるように動画が作成されているので、簡単に自分の声域を把握できます。

また、自分の声域内で歌える曲を探したい方は、以下のサイトも活用してみてください。
参考:音域データ! @ ウィキ ~この曲の最高音/最低音はどこ?~

【マネをして感覚を掴む】しらスタ

こちらの動画では、人によって上手く発声できない原因が異なることから、独学での練習が難しい理由が解説されています。
その上で、「LiSA」や「Taka(ONE OK ROCK)」など、自分が高音を出す感覚を掴みやすいアーティストの真似をする練習がおすすめされています。

【しゃがむと高音が出る】いくちゃんねる

こちらの動画では、「喉仏をあげない」や「力を入れない」など、高音を出すための具体的な方法が解説されています。
また、しゃがむと高音を出しやすいという独特なテクニックも紹介されています。

すぐに実践できる方法なので、みなさんもぜひチャレンジしてみてください。

【喉を開く方法】ココウィズちゃんねる

こちらの動画では、深呼吸で喉を開く方法が紹介されています。
伴奏に合わせて実践できるように動画が作成されているので、初心者でも喉を開く感覚を掴みやすいです。

【ミックスボイス・喉を開く方法】翔てんてー

こちらは1時間の長い動画ですが、ボイトレ教室に通うのと同じくらいの価値がある非常に内容の濃い動画です。

「ミックスボイス」「喉の開き方(うがい)」「姿勢」など、高音を出すために必要なことをたくさん知ることができるので、本気で高音を出したい方はぜひ最後まで視聴してみてください。

【リップロール】Shihori

こちらの動画では、リップロールが高音の練習に効果的かどうかについて解説されています。
「話すときの声量で練習する」や「自分の声域内で練習する」など、リップロールを中心に高音の練習をする際の注意点やコツが紹介されています。

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まとめ

高音を出すためのボイトレには様々な練習メニューがあります。

人によって何が原因で高音を出せないのかが異なるため、独学で練習する場合はいろんなメニューにチャレンジしながら自分に合ったボイトレを見つけることが大切です。