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ボイトレは声をコントロールできるようになるための練習です。
目に見えない声帯を中心にトレーニングするため、本当に効果があるのか疑問に思う方もおられるでしょう。
そのような方に向けて、今回はボイトレの効果を詳しく解説します。
ボイトレの効果を実感できないときの対処法もご紹介しますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
ボイトレは効果あるの?
結論から言いますと、ボイトレは効果があると断言できます。
ボイトレは適当に作られた練習ではなく、発声のメカニズムに沿って内容が考えられているからです。
まずは、ボイトレを行う目的や発声のメカニズムから見ていきましょう。
ボイトレを行う目的と効果
歌が上手くなるためには声を自由にコントロールできなければなりません。
つまり、ボイトレの目的は体を楽器化することです。
- 声量があがる
- 声域が広がる
- 音程が安定する
- 表現力が向上する
- 滑舌がよくなる
- リズム感がよくなる
ボイトレによって得られる効果は練習メニューによって様々ですが、「声量があがる」「声域が広がる」といった様々な効果があります。
発声のメカニズム
ボイトレの効果を知る上では、発声のメカニズムを知っておくことも役立ちます。
発声のメカニズムは「呼吸」「声帯」「共鳴」「子音」の4つです。
- 呼吸:息を吸う
- 声帯:息を吐くときに声帯が振動して音が鳴る
- 共鳴:振動した音が口内で増幅する
- 子音:増幅した音を言葉として発する
声を出すときは、まず呼吸からスタートします。
肺に吸い込んだ空気を吐くときに声帯を通りますが、このときに声帯が振動することで音になります。
振動した音は口内で共鳴して、その響いた音を口から母音や子音として発声します。
これが声の仕組みです。
ボイトレをしていないプロはほとんどいない
ボイトレに効果がある分かりやすい理由として、ほとんどのプロボーカリストは何かしらのボイトレをしていることが挙げられます。
例えば、ライブ前に唇をプルプルさせる「リップロール」というメニューをこなすボーカルは多いです。
ボイトレの練習メニュー別の主な効果
一言にボイトレといっても、ボイトレには様々な練習メニューがあり、いろんな練習があることから人によって効果の実感が異なります。
代表的な練習メニューの効果をご紹介します。
ストレッチの効果
プロのボーカリストやボイストレーナーの間では、よく歌は運動だと言われます。
運動する前にストレッチをするのと同じで、ボイトレもストレッチから始めるのがセオリーです。
- 首を回す
- 肩を回す
- 腕を伸ばす
ストレッチをすると血流がよくなるため、深く呼吸をしやすくなり、声を出しやすくなる効果があります。
特にストレッチのやり方に決まりはありませんが、声帯付近の筋肉を緩めるために首や肩などのストレッチを行うのがおすすめです。
- 深く呼吸しやすくなる
- 声を出しやすくなる
腹式呼吸の効果
普段、人の呼吸は横隔膜をあまり動かさない胸式呼吸という呼吸法です。
それに対して肺の下にある横隔膜を動かして呼吸するのが腹式呼吸です。
- 背筋を伸ばす
- 鼻から息を吸い込む(へそに空気を溜めるイメージを持つ)
- 吸うときの倍くらいの時間をかけてゆっくりと口から息を吐く
腹式呼吸はリラックス効果があるため、体の力を抜くことができます。
ボイトレではストレッチと合わせて行うのが定番で、リラックス効果によって発声しやすくなります。
- 体の力を抜きやすい
- 呼吸が深くなる
- 歌うときに呼吸をコントロールしやすくなる
- 力強い歌声を出しやすい
正しい姿勢で歌う効果
初心者がボイトレを始めるときは、姿勢を意識することでボイトレの効果を実感しやすくなります。
「正しい姿勢は体がリラックスして発声しやすくなる」と覚えておきましょう。
- 背筋を伸ばす
- 胸を張る
- 両足を肩の幅に広げる
ただし、絶対に正しい姿勢でなければならないということはありません。
プロのボーカルもライブでは猫背で歌う人もいますよね。
歌は感覚の世界なので、様々なボイトレを行う中で感覚を掴みやすくするために正しい姿勢があるという程度の認識でOKです。
- 呼吸が深くなりやすい
- 体をリラックスさせやすい
- 発声しやすい
母音トレーニングの効果
母音とは、「あ(a)」「い(i)」「う(u)」「え(e)」「お(o)」のことです。
この5つの母音以外のことを子音と言います。
発音の基本となるのが母音なので、初心者はまず母音を正しく発音できるようにトレーニングします。
- 「あ」は縦に指が2~3本入るまで口を開ける
- 「い」は出来るだけ口を横に広げる
- 「う」は口を顔の真ん中に寄せるようにすぼめる
- 「え」は笑顔を作るように口を横に広げる
- 「お」は親指が1本入るくらいに口を開ける
母音トレーニングを行うことで、「滑舌がよくなる」や「声量があがる」などの効果を得られます。
また、「u」や「o」は高音を出しやすい母音とされており、高音トレーニングをする際にも役立ちます。
- 母音を意識するようになる
- 滑舌がよくなる
- 発音が綺麗になると歌のクオリティがあがる
- 「a」などの口を大きく開ける母音は声量が増しやすい
- 「u」や「o」は高音を出しやすい
ハミングの効果
ハミングとは、口を閉じて声を出すことです。
ピアノの伴奏などに合わせて発声練習をする音階・音程トレーニングというボイトレがありますが、その練習を口を閉じて行うのがハミングです。
- 口を閉じる
- 鼻から息を吸う
- そのまま「ンー」と声を出す
基本的にハミングは伴奏に合わせて練習するため、音程や音階への理解を深めやすいです。
口を開けて発声する場合と比べて、口を閉じるほうが体内から聞こえる自分の音程が分かりやすいため、音痴改善の効果も高いです。
また、裏声やミックスボイスなどの高音を練習する場合、「地声」から「裏声」に切り替える練習を行う際にもハミングは効果的です。
- 喉のウォーミングアップに最適
- 音程を安定させる効果がある(音痴改善)
- 高音トレーニングとしても効果的
- 人によってはミックスボイスの感覚を掴みやすい
- 声量があがる
- 腹式呼吸を鍛えられる
音階・音程トレーニングの効果
音の種類は1オクターブ内に12種類あり、その12種類のことを音階と言います。
12種類の中から特定の音だけを集めた音階をスケールといい、スケールには「Cメジャースケール」や「Cマイナースケール」など様々なスケールがあります。
音程というのは、「ド」や「レ」などその音の高さを表現する言葉です。
ボイトレの中でも音階・音程トレーニングは非常に奥が深く、このトレーニングだけでも様々な練習メニューがあります。
代表的なのは「ドレミファソラシ」の7つの音で構成されたCメジャースケールに合わせて発声する練習ですが、他にも「ド」「ド♯(レ♭)」というように半音階ごとに発声する練習があるなど、本当に練習内容が幅広いです。
冒頭でもご紹介した通り、そもそもボイトレは声を自由にコントロールできるようになるための練習なので、音階・音程トレーニングは目的が明確であり、初心者にとっても期待できる効果が分かりやすいと思います。
好きな曲を歌う練習と大きく異なるのは、音階や音程を意識しながらトレーニングするところにあります。
プロは出したい音程を外さずに出せるわけですが、これは本当に難しいテクニックです。
まさにプロは体を楽器化していると言えます。
- 正しい音階や音程を覚えられる
- 出したい音程を出せるようになる
- 音域(声域)を広げられる
- 音域が広がることで高音を出すことにも繋がる
- 腹式呼吸を鍛えられる
リズムトレーニングの効果
歌が上手くなるためにはリズム感も重要です。
曲には必ずテンポ(bpm)があり、歌詞は音符に乗せて作られています。
四分音符や八分音符など、各音符の長さが分かると歌詞をどこまで伸ばせばいいのかも鮮明になりますし、それが分かるとブレスの位置も自然と分かるようになります。
ボイトレ教室やボイトレ本では、よく「表拍」と「裏拍」を意識しようという説明がありますが、ほとんどの曲は歌いだしが表拍なので、最初はそこまで裏拍を意識しなくても大丈夫です。
- 音符や小節などの理解を深められる
- 歌うときにリズムを意識するようになる
- リズムを意識すると歌詞の区切りが鮮明になる
滑舌トレーニングの効果
滑舌トレーニングは、そのままの通りに滑舌をよくするための練習です。
滑舌よく歌うことができれば表現力もあがるので、相乗効果もあります。
滑舌トレーニングも様々な練習メニューがありますが、ボイトレ教室やボイトレ本では母音や子音の練習と合わせてメニューが組まれていることが多いです。
- 歌詞をスムーズに歌えるようになる
- それによって表現力も向上する
- 顔の筋肉をほぐす効果もある
- 筋肉がほぐれると発声しやすい
高音トレーニングの効果(喉を開く)
高音トレーニングは初心者にとって感覚を掴むのが難しいボイトレです。
短期間ですぐに効果が出ない人もいるため、高音トレーニングが理由でボイトレは効果がないと言われることもあります。
高音トレーニングは綺麗な高音を出す感覚を掴むために様々な練習内容がありますが、一般的にも有名なのが喉を開く練習です。
- 口に水をふくむ
- 上を向きながらガラガラとうがいをする
- そのときにうがいをしながら音程を変える
喉を開く練習だけでも「あくび」や「うがい」など色々な方法があるので、独学で高音トレーニングをする場合は様々な練習に挑戦して自分が感覚を掴みやすいメニューを探していくのがおすすめです。
- 高音を出せるようになる
- 練習を続けると高音が綺麗になる
- 高音には「地声」「裏声」「ミックスボイス」などの種類がある
- 練習すると「地声よりの高音」や「裏声よりの高音」などを使い分けられるようになる
- 音域(声域)が広がる
ロングブレスの効果
ロングブレスとは、大きく息を吸って出来るだけ長く声を出す練習です。
- 大きく息を吸う
- お腹に溜めた息を一定量をキープしながら吐く
曲の中でも長く伸ばすフレーズがありますが、そのようなときに役立つテクニックです。
一定量の息をキープしながら吐くため、声量も安定しやすいです。
- 歌うときに呼吸をコントロールしやすくなる
- 呼吸をコントロールできると声量が安定する
- 声量があがる
リップロール(リップトリル)の効果
リップロールとは、息を吐くときに一定量の空気を保ちながら唇をブルブルさせる練習です。
- 軽く口を閉じる
- 鼻から息を吸う
- 息を吐くときは一定量の息をキープする
- 吐く息で唇をブルブルさせる
ボイトレの中でも有名な練習方法で、プロがライブ前に行うことでも知られています。
ロングブレスと同様に一定量の息を保った状態で吐くため、呼吸法を鍛える効果があります。
また、呼吸を安定させながら音階・音程トレーニングをする際に使われたり、地声と裏声を切り替える高音トレーニングでもよく使われます。
- 体がリラックスしやすい
- 唇をプルプルさせるので口周辺の筋肉をほぐせる
- 吐く息の量が安定する
- 地声と裏声を切り替える練習をしやすい
- 音階や音程をトレーニングする際にもよく使われる
タングトリルの効果
タングトリルとは、巻き舌の練習です。
舌を意識して使うことで、舌をリラックスさせたり、舌の筋肉を鍛える効果があります。
- 前歯の裏に舌をあてる
- 「ラリルレロ」を発音する
ラリルレロ以外にも、「とぅら・とぅり・とぅる・とぅれ・とぅろ」を発音するなど、いろんなやり方があります。
- 舌のリラックス効果がある
- 舌の筋肉を鍛えられる
- 滑舌がよくなる
ボイトレは効果がないと思う人がいる理由・原因
これまでにご紹介したようにボイトレには様々な効果があるわけですが、効果がないと思う人がいるのも事実です。
なぜ、ボイトレは効果がないと言われることがあるのか?主な理由をまとめてみました。
ボイトレをしなくても歌が上手い人はいる
まず、1つ目の理由は「ボイトレをしなくても歌が上手い人はいる」です。
みなさんの周りにもひとりくらいはいるのではないでしょうか。
ボイトレをしなくても歌が上手くなるケースは本当にあります。
楽器の場合は練習せずに演奏が上手い人はいませんが、声というのは誰もが最初から持っており、日頃の会話で無意識のうちにコントロールが上手くなるとボイトレをしなくても歌が上手くなることがあります。
このようなケースがあるということは、少しボイトレをするだけで一気に歌が上手くなる人もいると言えます。
そう考えるとモチベーションがあがりますね。
これをやれば絶対に歌が上手くなるという方法がない
ボイトレは歌が上手くなる絶対的な方法がありません。
人によって「高音がでない」「ビブラートができない」などの悩みは様々ですが、どのような悩みであっても上手くなるためには感覚を掴まなければならないのは共通です。
つまり、歌の上達は個人差が大きいため、ボイトレは効果がないと思う人がいるのも不思議ではありません。
そもそもボイトレを知らない
初心者でボイトレは効果がないと思っている人の中には、そもそもボイトレを知らないケースもあると思います。
今回ご紹介したようにボイトレには様々な練習メニューがあるので、一括りに「ボイトレは効果がない」と思うのではなく、まずは自分に合った練習をしてみるのがおすすめです。
間違った練習をしている
すでにボイトレを実践済みの場合、効果が出ないのは間違った練習をしているケースもあるでしょう。
ボイトレはいろんな練習内容がある上、各メニューによって期待できる効果が違います。
目的に合った練習メニューを見つけることで効果を得られる可能性があります。
すぐに効果が出ると思っている(練習期間が短い)
ボイトレを続けてどのくらいで効果が出るのかは人それぞれです。
プロのボイストレーナーでも、綺麗な高音を出すために1年以上かかった方もおられます。
本当に歌が上手くなりたい場合、長期的にトレーニングを続けることも検討してみてください。
ボイストレーナーの指導が下手
ボイトレ教室に通っている方の場合、ボイストレーナーの教え方が下手で効果がないと思った方もおられるでしょう。
みなさんはYouTubeを参考にすることもあると思いますが、同じ内容でも説明の上手さが違いますよね。
これはボイトレ教室も同じです。
ボイトレの効果を実感できないときの対処法
ボイトレの効果を実感できないときはどうすればいいのでしょうか。
独学やボイトレ教室など、それぞれの状況における対処法をご紹介します。
独学でボイトレをしている人
独学でボイトレをしている人の場合、効果が出ないときの対処法は3つあります。
- 教材を変えてみる
- YouTubeで調べてみる
- ボイトレ教室に通ってみる
独学は自分を客観的に見て問題点を見つけるのが難しいため、迷ったときはボイトレ教室がおすすめです。
ボイトレ教室に通っている人
ボイトレ教室に通っている場合、効果を実感できないのは講師の指導力が原因の可能性があります。
楽器とは違って声は目に見えないため、初心者にとっては説明が上手いかどうかで講師の良し悪しが大きく変わると思います。
- 通う教室を変えてみる
- 他の講師に変更してみる
- 一旦は通うのをやめて独学で練習してみる
ただし、講師の指導力が高くても、最終的には自分が感覚を掴めるかどうかがポイントになるので、なかなか上達できない場合は教室に通うのをやめて習ったことを独学で反復するのもいいでしょう。
まだ本格的にボイトレをしていない人
まだ本格的にボイトレをしていない人は、独学で始めるならボイトレ本を購入するのがおすすめです。
自分に合った練習を見つけるためには基本的なボイトレを知っておく必要があるため、初心者向けのボイトレ本を購入して基礎を網羅することから始めましょう。
- 独学ならボイトレ本を購入するのがおすすめ
- ボイトレ教室に通うほうが上達は早い
独学とボイトレ教室なら、教室に通うほうが上達は早いです。
ボイトレ教室では、何が原因で上達できないのかを見つけてくれて、その問題点を解決できる練習メニューを提案してくれます。
ここが独学との大きな違いです。
まとめ
ボイトレはプロも行っているトレーニングであり、体を楽器化するために様々な練習があります。
自分に合った練習メニューを見つけて継続的に続けることが、ボイトレの効果を実感する近道です。