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子供の習い事ランキングで必ず上位に入っているピアノですが、難しそうなイメージもあり「習っても無駄になるのでは?」と不安がありますよね。
貴重な幼少期の時間を無駄にしないためにも、子供の習い事は慎重に検討したいものです。
そこで今回は、子供がピアノを習うメリット・デメリット、後悔しない教室の選び方を元ピアノ講師が解説します!
この記事を参考に、子供にあったピアノ教室を探してみましょう。
海老野みほ
2011年から都内の音楽スクールのピアノ講師として勤務。幅広い知識を活かし、お子様から大人まで、通算200名以上のレッスンを担当。
ピアノはやっても無駄になる?
ピアノを長く続けることができれば、子供の成長に良い効果がたくさんあります。
ただし、ピアノレッスンが楽しめずにすぐに辞めてしまった場合、その効果を得ることができません。
またピアノは楽器を購入したり、教材を購入したりと初期費用がかかるため、すぐに辞めてしまった場合「無駄だった…」と思ってしまう親が多いのも事実です。
そうならないためには、子供に合うピアノ教室や先生を慎重に探し、長く通える教室を見つける必要があります。
ピアノを習うことで得られる効果
先ほどお話しに出てきたように、ピアノには子供の成長に良い効果がたくさんあります。
具体的にどのような効果が得られるのか解説していきます。
脳の発達によい
ピアノは両手で違う動作をして演奏することから、脳の発達を促す効果が脳科学で証明されています。
人間性脳科学研究所所長で脳科学者の澤口俊之先生はインタビュー記事で以下のように述べられています。
ピアノが脳を発達させるという実証データはたくさんあります。たとえば学習塾、英会話、習字、スポーツ系など、ほとんどの習い事においてHQはほぼ変わりませんが、ピアノだけ突出して高いです。
(ピティナ公式サイト 今こそ音楽を!第3章 脳科学観点から~澤口俊之先生インタビューより抜粋)
出典:ピティナ公式サイト
HQとは「人間性知能」のことで、自分の目標に向かって実行可能な計画を立てたり、協調性を持ちながら生きられる能力のことです。
ピアノは、子供が自立した大人になるために必要な思考能力を鍛えてくれます。
集中力が身に付く
ピアノは、静かな空間で自分の演奏を耳でよく聞きながら取り組まなくてはいけません。
このような環境でのレッスンは子供の集中力が自然と高まります。
また練習すればできるようになる成功体験を重ねることで、「もっと弾きたい!」と興味を深め、より集中することを覚えます。
一点に集中できることは、勉強や仕事などさまざまな場面で役立つ能力です。
人前に出る経験ができる
ピアノは、レッスンで演奏を先生に聞いてもらったり、発表会に参加して大人数の前で演奏したりと、人前で自分の成果を披露する場が多くあります。
誰かに自分の演奏を伝えたいと意識することで、表現力が豊かになったり、自分の意見を主張する力が身に付きます。
また失敗しても次に向かう気持ちの切り替えや、成功を誰かと喜び合う経験は、挑戦することへのハードルを下げ、大事な場面でチャレンジできる子供に成長してくれるでしょう。
特技ができる
何か一つでも「これができます」と言えるものがあると、子供の自信につながり自己肯定感を高めます。
特にピアノは、学校の音楽の時間に得意分野として発揮でき、クラスで一目置かれる存在になれるかもしれません。
また、子供の頃に習得した特技は大人になってからも覚えているもので、一生涯の特技となることが多いです。
ピアノを習うメリットとデメリット
ピアノには様々な良い効果があると解説してきましたが、マイナスな面も知っておきたいですよね。
ここでは、ピアノを習うメリットとデメリットを比較していきましょう。
メリット
メリットは上記で効果として説明した内容があげられます。
- 音楽の授業で困らなくなる
- 音感が身につく
- 問題解決能力が身につく
- 集中力が身につく
- 表現力が身につく
- 自己肯定感がそだる
デメリット
次に筆者が考えるピアノのデメリットは下記になります。
- ピアノ購入や入会金など初期費用がかかる
- 発表会や教材費など追加費用もかかる
- 自宅での練習時間が必要
- 続けられなかった時に挫折経験になる
- 合わないと音楽を嫌いになってしまう可能性がある
デメリットを総合的に見ると、費用が高額になる点と、練習時間の確保が必要な点があげられます。
予算と時間に余裕が持てるか確認した上で、子供が楽しんでレッスンを続けられる教室探しをする必要がありますね。
ピアノはいつまでに始めるべき?
ピアノの一般的なイメージから、「小さい頃から習わせたほうがいいと聞くけどほんと?」「小学生になってからだともう遅い?」と考えている方もいるのではないでしょうか?
ここではピアノを習い始める時期について解説します。
ピアノは3歳で始めるのが効果的
多くのピアノ教室では3〜4歳からピアノが習えるようになります。
3歳は言葉が急速に発達したくさんのことが吸収できる年齢なので、ピアノも3歳から始めると良いとされています。
ですが、実際3歳ではまだ指の力が弱いことから、両手で曲が弾けるようになるのは4歳頃からが一般的です。
4歳からスムーズに曲の練習にとりかかれるように、3歳では音感を鍛えたり、楽譜や鍵盤に触れて抵抗を無くしていくレッスンをしていきます。
「せっかく3歳から習い始めたのに全然曲の練習をさせてくれない…」と感じる人もいるかもしれませんが、焦らず長い目で見守っていきましょう。
ピアノは何歳から始めても無駄にはならない
3歳からと聞いて、「うちの子にはもう遅い…」と思われた方もいるかもしれませんが、ピアノは何歳から始めても大丈夫です。
たとえ大人から始めたとしても、脳への良い影響がもたらされますし、必ずピアノは弾けるようになります。
筆者の体感としてですが、小学生から始めた子は自分の意思で「習いたい!」と思ってきてくれるので、長く続けられる子が多いです。
上達の速度に関しても、3歳から始めた子と大きな差はありません。
その子が「習いたい」と思った時に始めるのがベストです。
ピアノが無駄だったと感じた失敗談
ピアノはメリットもたくさんありますが、最初にもお話ししたようにこれらは長く続けることで身につく効果です。
すぐに辞めてしまっては「無駄だった」と感じてしまうかもしれません。
ここでは、先輩のママ・パパの「子供にピアノを習わせて失敗だった」と感じたことをご紹介します。
子供の興味を確認せずに教室に入会してしまった
親が子供の頃にピアノを習えなかった憧れから、子供には絶対習わせてあげたいと思っていました。
子供が3歳になったので、すぐにピアノ教室に入会!
レッスンを受け始めましたが、子供は外で遊ぶのが好きな活発なタイプ。
静かにレッスンを受けてくれず、先生にも迷惑をかけてしまったので2ヶ月経たずに辞めてしまいました。
ピアノだけに選択肢を狭めず、子供が興味を持っているものを習うのが1番です。
教室や先生を比較せずに決めてしまった
幼稚園のお友達がピアノを習い始め、うちの子も習いたいと言い出したので、お友達と同じ教室に入会を決めました。
何度かレッスンを受けたのですが、ある日「先生が怖いからレッスンが辛い」と打ち明けられました。
その時の先生のタイプは、厳しくしっかり指導するタイプ。
うちの子はゆっくりマイペースな子なので合わなかったようです。
体験レッスンは受けましたが、お友達の紹介もあったので他の教室とよく比較もせずに決めてしまったことを後悔しました。
子供の性格に合わない先生を選んでしまうと、ピアノが楽しめず、すぐに辞めたくなってしまいます。
子供がピアノを長く続けられるかどうかは、先生選びで決まります。
できるだけ入会を決める前に2人以上の先生のレッスンをみて、より子供と相性が良い先生を選ぶのがおすすめです。
家にピアノが置けず、全く上達できなかった
ピアノ教室に入会しピアノの購入を検討し始めました。
その時は賃貸マンションに住んでいたので、不動産会社にピアノを置いていいか確認したところ、「他の住人とのトラブルになるのでNG」という回答が…。
ピアノの先生も状況を理解して、ピアノがなくてもできる宿題を出してくれていましたが、レッスンに行くたびに前回のことを忘れており、毎回同じ失敗ばかり。
曲が完成できないことで子供のモチベーションが下がってしまい、結局辞めることになってしまいました。
できるだけ毎日鍵盤に触って、少しずつできるようになるのが理想です。
そのため自宅で練習できる環境が作れるかどうか、ピアノを習う前に確認しておきましょう。
電子ピアノの設置が難しい場合は、出し入れができる軽量のキーボードでも代用できます。
夜間はヘッドフォンで練習するなど近隣とのトラブルにならないように配慮しましょう。
少し無理のあるスケジュールでレッスンの予定を入れてしまった
体験レッスンで良い先生が見つかり入会したところ、その先生でレッスンできるのが、学校から急いで帰らないと間に合わない時間でした。
最初のうちは子供も張り切ってレッスンに通っていたのですが、ある時からレッスンの時間になっても子供が帰ってこず遅刻してしまうことが続きました。
子供に聞くとタイトなスケジュールに疲れてしまった様子で、ピアノへのモチベーションが下がり、レッスンに行きたくないと感じてしまったようです。
友達と遊びたい、1人でゆっくりする時間が欲しい、テレビが見たいなど、子供のしたいことを制限してしまうスケジュールの立て方では、長く続けることができません。
また時間がタイトなスケジュールでは、子供がついていけず親も子も疲れてしまう結果になります。
気に入った先生の空いている時間を必ず確認してから入会しましょう。
後悔しないピアノ教室の選び方
失敗談から教室選びで確認するべきポイントが見えてきましたね。
最後に、後悔しないピアノ教室の選び方をまとめていきます。
多くのピアノ教室では、入会前に体験レッスンが受講できます。
通える範囲のピアノ教室をピックアップして、気になる教室の体験レッスンを申し込みしましょう。
習い始める前に子供と相談を!
まずは子供がピアノを習いたいか、確認しましょう。
子供が具体的にピアノのイメージができない場合は、YouTubeでピアノの演奏動画を見たり、地域でやっているピアノのコンサートに行ってみるなど、ピアノに触れる機会を作ってみましょう。
そこで興味を持ってもらえたら習い始めましょう。
教室や先生との相性が最重要
何度も出てきているように、先生との相性が何よりも大切です。
入会前の体験レッスンでは、以下の3つのポイントをチェックしましょう。
- 先生が子供の話を聞いてくれるか
- 子供が自分の意見を言いやすそうにしているか
- 笑顔でレッスンが受けられているか
この3点がクリアしていれば、子供にあった先生であると判断できます。
何より親と子供が「その先生を好きになれるか」で選びましょう。
通いやすさも必ず確認
教室への通いやすさもポイントの一つです。
電車を乗り継がないと行けないような教室は、モチベーションが下がった時に必ず「行くのが嫌だな…」と思ってしまう原因になります。
通いやすい範囲でピアノ教室が見つからない時は、出張ピアノレッスンやオンラインレッスンなども検討してみると良いでしょう。
レッスンは余裕を持てるスケジュールで入れる
体験レッスンを受ける前に、レッスンを入れたい曜日や時間をピックアップしておきましょう。
もし体験レッスンを受けて子供に合う先生を見つけたら、希望の日時でレッスンが受けられるか確認してから入会しましょう。
まとめ
今回は具体的な失敗談を交えながら、後悔しないピアノ教室の選び方をご紹介しました。
子供が楽しんでたくさんの刺激を受けながら成長してくれることは、親の共通の願いですよね。
より子供にあった習い事選びができるように、この記事がお役に立てると嬉しいです。