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ピアノ教室を探そうと思っても何千軒という教室があるので、どれを選べばいいか悩んでしまいますよね。
テレビCMや広告などで見かける大手の教室から、インターネットに情報が出ていない個人教室まで。
たくさんある中から自分にあったピアノ教室は、何を基準にして探せばいいのでしょうか?
そこで今回は、ピアノ講師歴12年の筆者が失敗しないピアノ教室選びのポイント10個を徹底解説します。
ピアノを初めて習う方が見落としがちなポイントもお話しますので、ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです!
海老野みほ
2011年から都内の音楽スクールのピアノ講師として勤務。幅広い知識を活かし、お子様から大人まで、通算200名以上のレッスンを担当。
ピアノ教室の種類と特徴
ピアノ教室は、教室の規模やレッスンの形態が色々あります。
ここではそれぞれの特徴とメリット・デメリットをお話します。
ベテランの先生が多い【大手ピアノ教室】
まずは、ヤマハ音楽教室やカワイ音楽教室のように、多くの人が知っている大手の音楽教室。
大手教室の特徴は、独自の教本を使ってレッスンすることや、長年講師をしている先生がたくさん在籍されていることです。
その為、長年の経験で積み上げられたノウハウを教えてもらうことができ、確実に上達できます。
大手教室のデメリットは、他の形態の教室に比べて、レッスン日程の変更やレッスン内容、先生の選択など自由度が低いことにあります。
仕事の関係で予定を定めにくい人や、自分にあった先生を選んで受講したい人には通いにくいかもしれません。
教室の中で先生選びができる【中規模ピアノ教室】
ピアノ教室の中でも10年未満の比較的新しい教室が多いのが中規模教室です。
地域の数店舗の教室から全国展開している教室までさまざまですが、1つの教室に先生が複数人在籍しているのが特徴です。
大手教室に比べて、レッスン日程や先生の指名などフレキシブルに対応してくれる教室が多く、忙しい人でも通いやすいと人気があります。
もちろん大半の先生はしっかりと勉強されていますので、「この先生に習いたい!」と思える人が見つかるまで、時間をかけて先生を選ぶのがポイントです。
自宅近くで受けるなら【個人ピアノ教室】
大手や中規模の教室が、1つの店舗に複数人の先生がいるのに対して、先生1人で運営されているのが個人ピアノ教室です。
先生の自宅でレッスンをしている場合が多く、住宅街に教室があることから自宅近くで見つけやすいのが特徴です。
個人のピアノ教室は、先生の雰囲気や方針がそのままレッスンに反映されているので、慎重に教室選びをする必要があります。
必ず入会前に体験レッスンもしくは見学に行き、先生に好感が持てるか、レッスンが楽しいかを確認してから決めましょう。
外出せずに楽々【出張レッスン】
あまり馴染みがない人も多いかと思いますが、ピアノを習う手段として「出張ピアノレッスン」があります。
自宅に先生がきてくれて、自宅のピアノを使ってレッスンしてもらうことができます。
雨の日も、寒い日も家から出ずにレッスンできるので、「行きたくない…」とモチベーションが下がることもありません。
出張レッスンは楽器が自宅にあることが条件になりますので、まだ楽器を用意されていない人は、早めに購入の検討をしておきましょう。
安くレッスンを受けるなら【オンラインピアノ教室】
オンライン教室は自宅に楽器とインターネット環境さえあれば、気軽にレッスンを受けられます。
店舗にいく必要がないので、全国から習いたい先生を見つけてレッスンを受講できるのがメリットです。
ただし、オンラインのピアノレッスンは講師未経験でも始められるため、講師経験が浅い先生もいらっしゃいます。
必ずSNSなどで先生の経歴や実績を確認して、先生を選びましょう。
大人がピアノ教室を選ぶポイント
同じ教室の中でも、先生によって対応できるレッスン内容やレッスンの進め方がまったく違います。
自分にあった教室や先生を選ぶために、知っておきたいポイント10個をご紹介します!
弾きたい曲のジャンル
まずは自分がどのジャンルの曲を演奏したいか考えましょう。
クラシックやポップス、ジブリやディズニーなど、有名なピアノ曲は大体の先生が対応してくれます。
ですが、弾き語りやジャズなどコードの知識が必要なジャンルは、先生によって対応できない人がいます。
- 弾き語り
- ジャズ
- バンド(キーボード)
- 作曲 など
もしコードのレッスンを受けたい場合は無料体験の申し込みの時に、必ずその旨を伝え、対応してもらえるか確認しましょう。
個人レッスンorグループレッスン
大人のピアノ教室は個人レッスンの教室が多いですが、グループレッスンを実施している教室があります。
グループレッスンのメリットは、趣味友達ができやすいことと料金が安いことにあります。
ただし、レッスンは先生が提示した課題を練習し、先生が他の生徒さんを教えている間はヘッドフォンをつけて練習しているケースが多いです。
例えば60分レッスンだったとしても、実際に先生から直接教えてもらえるのは半分以下の20分ほどだと思っておくと良いでしょう。
しっかり上達したいのであれば、断然個人レッスンの方が成長スピードは速くなります。
先生のレッスン方針
先生によってレッスンの進め方が異なります。
- 厳しくたくさん練習して、短期間である程度弾けるレベルまで進める先生
- 優しく生徒さんのペースで、ゆっくりステップアップさせていく先生 など
進め方によって、1人で練習する宿題の量なども変わってきますので、先生がこちらの希望を聞いて、配慮してくれるかも入会前に確認しておきたい点です。
教室の設備
教室によってグランドピアノではなくアップライトピアノでレッスンする教室があります。
グループレッスンでは電子ピアノということもありますので、「絶対にグランドピアノでレッスンが受けたい!」と思う人は設備も必ず確認しておきましょう。
レッスン回数と日程
教室のシステムで大きく違うのが、レッスンの受け方です。
- 月に◯回レッスンする。(回数は選択可能)
- 年間40回レッスンで月謝は一律料金
- 同じ曜日同じ時間でレッスン日程が固定
- 毎月レッスン日や時間を自由に決められる予約制
自分の希望の通い方ができるか、希望の曜日・時間でレッスンが取れるかを聞いておきましょう。
直前でレッスン日程を変更できるか
教室によって、レッスン日程がまったく変更できない教室と、前日までに連絡をすればレッスンの日程を変更できる教室があります。
このようにレッスンの日程を変更できることを振替制度と呼んでいる教室が多いです。
予定が変更になりやすい人は、振替制度がある教室を選びましょう。
料金
習い事をする上で気になるのが料金ですよね。
レッスン料金は、レッスン形態(個人かグループか)や、1回あたりのレッスン時間によって違います。
相場としては1回のレッスンが3000円〜5000円程度です。
教室の種類ごとに参考金額をまとめたのがこちらです。
教室の種類 | レッスン形態 | レッスン時間(分) | 月の回数 | 月謝 | 1回あたりの金額 |
---|---|---|---|---|---|
大手教室 | グループ | 60分 | 3回 | ¥7,700〜 | ¥2,567 |
大手教室 | グループ | 60分 | 3回 | ¥7,700〜 | ¥2,567 |
大手教室 | 個人 | 30分 | 3回 | ¥9,900〜 | ¥3,300 |
中規模教室 | 個人 | 45分 | 4回 | ¥17,600 | ¥4,400 |
個人教室 | 個人 | 30分 | 3回 | ¥9,000 | ¥3,000 |
出張レッスン | 個人 | 30分 | 3〜4回 | ¥9,900〜 | ¥2,475 (4回/月の場合) |
オンラインレッスン | 個人 | 25分 | 3回 | ¥9,350 | ¥3,117 |
大手教室と個人教室は30分レッスンで安めの金額、中規模教室はレッスン時間が長くて金額は高めの設定になっています。
通いやすい場所にあるか
習い事を長く続けるためには、通いやすい場所であることも非常に重要です。
電車を乗り継がないといけない場所にある教室は、行くこと自体が辛くなってしまいモチベーションを下げる原因になります。
自宅や職場に近くで、無理なく通える教室を探しましょう。
発表会があるか
中規模以上の教室では年に1〜2回発表会を開催している教室が多いです。
個人教室やオンライン教室では発表会をやっていない教室もありますので、入会前に確認しておきましょう。
練習室が借りられるか
自宅で電子ピアノを購入予定の人は、練習室が借りられる教室を選ぶとアコースティックピアノで練習する機会を作れます。
教室の練習室利用は、ピアノスタジオを借りるよりも安価に設定されていることが多いので
制度がある教室ではぜひ利用しましょう。
ピアノを長く続けるための秘訣は?
ピアノはいきなり弾けるようになるのは難しく、長年弾き続けて楽しくなる楽器です。
そのため、できるだけ長く続けることがピアノを弾ける最大のコツだと言えます。
そこでピアノを挫折せずに長く続けるコツをご紹介します。
先生との相性
ピアノが楽しく続けられるかは、先生によって決まると言っても過言ではありません。
自分のペースで自分の希望したレッスンが受けられる先生を見つけましょう。
できれば2〜3人の先生のレッスンを受けると、先生の違いがわかり、より自分にあった先生を選べます。
レッスン自体を楽しいと思える先生を探してみましょう。
好きな曲を弾く
できるだけ自分の知っている曲、好きな曲の方が練習に取り組みやすくなります。
先生が曲を選んでくれる教室でも、自分の好きな曲調や弾いてみたい曲を積極的に相談してみましょう。
世の中には何万というピアノ曲がありますので、好きになれない曲は弾く必要がありません。
練習のためにと我慢せず、練習が楽しくなる曲を選びましょう。
無理のないペースで通う
早く弾けるようになりたい気持ちもとてもよくわかりますが、あまり最初からたくさん詰め込んでも上達には繋がりません。
無理な練習は手を痛めてしまう原因にもなります。
最初は無理のないペースでゆっくりとステップアップしていきましょう。
趣味仲間を作る
趣味を長く続けるためには、自分の技術の向上だけではなく、仲間との交流も楽しみの一つになります。
おすすめの曲を共有したり、好きな音楽の話で盛り上がったり、曲が完成したら発表しあったりと趣味仲間ができるとより充実したピアノライフが送れるようになります。
同じ教室内で発表会や交流会がある時は参加してみましょう。
SNSで仲間を探すのもおすすめですよ!
大人におすすめのピアノ教室
ここまででピアノ教室の選び方のポイントは知っていただけたと思いますので、実際に筆者がおすすめする、ピアノ教室を5つご紹介します。
それぞれの教室の特徴を比べて、自分に合う教室の体験レッスンに申し込みしてみましょう。
椿音楽教室
出典: 椿音楽教室
全国200箇所以上の音楽スタジオでレッスンが受けられる教室です。
レッスン日程や受講場所を毎回フレキシブルに変えられるのが特徴です。
先生は固定制ですが、合う先生が見つかるまで何度でも体験レッスンが受けられるシステムです。
先生は国内・海外の有名音楽大学を卒業されていて、実力派の先生が在籍されています。
レッスン毎にスタジオ利用料を支払うので、少しレッスン費用が高めの教室ですが、忙しいけど通いたい人には、受け方の自由度が高い椿音楽教室がおすすめです。
シアーミュージック
出典: シアーミュージック
全国に店舗がある音楽教室で、ピアノだけでなくボーカルやギターなど他のコースも合わせて受けられます。
カリキュラムが決まっておらず、好きな曲をレッスンしてくれます。
先ほどの椿音楽教室と同じように、レッスン毎に日程やレッスン場所を選択できます。
一つの教室に複数の先生がいるので、色々なジャンルの曲にチャレンジしたい人は、曲によって先生を変えることもできます。
EYSミュージックスクール
出典: EYS MUSIC SCHOOL
都内近郊と中部・関西地方にあるスタジオでレッスンが受けられます。
入会時に1年間のレッスン継続を決めると、なんとアップライトピアノが無料でプレゼントされます。
月謝が月2回(1レッスン55分)で¥12,880と少し相場よりも高めの設定ですが、教室の内装にもこだわられていて、綺麗でおしゃれなスタジオでレッスンが受けられます。
ヤマハミュージックレッスン
基本的には教本にそってレッスンをするので、レッスンの自由度は低めですが、確実に上達することができます。
はじめてのピアノコースやジャズピアノ・エレクトーン・キーボードなど、鍵盤楽器全般の専門ジャンルにも対応しています。
島村楽器の音楽教室
出典:島村楽器
全国にある楽器店、島村楽器に併設されている音楽教室です。
全国に171店舗展開されています。
ピアノだけでも5種類のコースが用意されていて、保育士試験に対応するコースも用意されています。
オンラインレッスンも実施されているので、自宅で受けたい人はそちらもおすすめです。
まとめ
今回はピアノ教室を選ぶポイントをご紹介しました。
多くの教室は入会前に体験レッスンを実施していますので、少しでもいいなと思う教室があったら足を運んでみましょう。
みなさんが自分にぴったりの教室を見つけられることを心から願っています!