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テレビやYouTubeでピアノの演奏を見ると「自分も弾けたらいいな」と思いますよね。
ですが、いざやるとなると「大人からだと難しい?」「何から始めればいいの?」「ピアノ教室に行った方がいいの?」とわからないことも多いのではないでしょうか。
そこでピアノ講師歴12年の筆者が、大人からピアノを始めるポイントを徹底解説。
挫折しない為に知っておきたいことや、ピアノ教室の選び方などをまとめてご紹介します。
海老野みほ
2011年から都内の音楽スクールのピアノ講師として勤務。幅広い知識を活かし、お子様から大人まで、通算200名以上のレッスンを担当。
目次
大人からでもピアノは弾ける?
ピアノは子供の習い事のイメージが強いですが、何歳から始めても必ず弾けるようになります。
筆者が講師をしている時、60歳からピアノを始めた生徒さんをレッスンしていましたが、1年後には好きな曲で発表会に参加できる程に上達していました。
大人の場合、指の力があることと考えて弾き方を工夫できることから、子供に比べて早く曲を弾けますので、安心してチャレンジしてください!
大人がピアノを弾けるようになるポイント
せっかくピアノを始めるのであれば、挫折せずに弾けるようになりたいですよね。
ここでは、大人がピアノを始める時に知っておきたい3つのポイントをお話しします。
半年から1年は継続してみる
まず、これからピアノを始める方に知っていただきたいのは『ピアノはいきなり弾ける楽器ではない』ということです。
ピアノは指を10本使って演奏しますが、普段あまり使っていない指を動かすためにトレーニングが必要です。
多くの人が曲をスムーズに弾くのに半年〜1年ほどかかります。
最初は頑張って練習してもうまくいかないこともありますが、まずはマイペースに半年〜1年は続けることを目標にしましょう。
ピアノを楽しむことが何より大切
趣味でピアノを始めるのであれば、楽しさと充実感がなければ意味がありません。
ですが、先ほどもお話ししたようにピアノは曲が自由に弾けるまでに時間がかかります。
好きなアーティストの曲や好きな曲で選ぶと、1フレーズが弾けるだけでも楽しくなります。
今日はここまで、今週はこれくらいと、練習過程を楽しむことが何より大切です。
ピアノ仲間を作ると継続しやすい
モチベーション高くピアノの練習に取り組むには、ピアノ仲間を作りましょう。
ピアノ仲間は、SNSやオンラインコミュニティなどで探すことができます。
SNSで練習の過程を投稿したり、繋がった仲間と好きな音楽の話で盛り上がったり、ピアノ練習以外のところでも楽しみを見つけると、継続しやすくなります。
特にピアノは趣味にしている人が多い楽器ですので、すぐに仲間が見つかりますよ。
ピアノは独学でも弾ける?
何かを始める時に迷うのが「独学で始めるか」「教室に通うか」ですよね。
最近はYouTubeでピアノレッスンの動画も多くアップされ、ピアノを独学で始める方が増えています。
ですが、独学は挫折の危険があります。
ここでは独学で気をつけることと、ピアノ教室で得られることをお話しします。
ピアノ独学で弾けるかは継続力がポイント
独学でピアノが弾けるようになった人に共通しているのは、継続する力があることです。
ピアノ演奏で覚えるべきことはそれほど多くなく、独学することは可能です。
ですが、知識はあっても指が動かないと弾けないのがピアノの難点で、多くの人は弾ける前に楽しめなくなり挫折してしまいます。
大変なのはモチベーションを保つことです。
そんな時は、単発のレッスンを受けるなどでできるだけ早く解決するのがポイントです。
ピアノ教室にいけば確実にステップアップ
1人ではモチベーションの管理が大変ですが、音楽教室に通うとピアノのプロがレッスンプランを立ててレッスンを自分に合わせて進めてくれます。
わからないことは質問できますし、先生にお願いして見本演奏を見せてもらうこともできます。
また今自分に必要な練習を提示してくれるので、モチベーションを下げずにステップアップできます。
ある程度弾けるようになったら独学に切り替える選択もできるので、できれば最初の半年〜1年程はピアノ教室に通うのがおすすめです。
ピアノ教室の選び方のポイント
ピアノ教室は大手教室から個人教室までいろいろなタイプの教室があります。
まずは、通いやすい場所にあるピアノ教室から見学や体験レッスンに行きましょう。
ここではピアノ教室を選ぶ時のポイントをご紹介します。
レッスンの進め方が自分にあっているか
ピアノのレッスンは、教室や先生によってレッスンの進め方が違います。
教本に沿ってレッスンする教室もあれば、好きな曲や指練習を組み合わせてレッスンしてくれる教室もあります。
どちらの方法でもピアノは弾けるようになりますが、どちらのレッスンが楽しいと感じるかは人それぞれですので、自分にあっている教室を選びましょう。
また、レッスンの厳しさや宿題の量、発表会の参加なども入会前に確認しましょう。
月謝以外にかかる費用を確認
ピアノ教室の中には、月謝とは別に施設費・教材費・講師指名費などが毎月かかる場合があります。
ホームページなどでは月謝の金額しか記載されていない場合がありますので、問い合わせが必要です。
その他でかかる費用として、入会金や発表会費などが考えられます。
入会後に予算オーバーで焦らないように確認しましょう。
レッスン予約制度
レッスンの通い方は、曜日と時間が固定される教室と、毎月レッスン日を決めて予約する教室があります。
レッスンのスケジュールは通い続ける上で1番重要なことですので、見逃さずにチェックしましょう。
また教室によっては事前に連絡すれば日程を変更できる教室もあります。
いくつか比較して、自分のライフスタイルにあった教室を選びましょう。
オンラインのピアノ教室もおすすめ
ピアノレッスンは店舗型の教室だけでなく、オンラインで受講できる教室もあります。
オンラインでピアノレッスンをするイメージができない方向けに、オンラインレッスンのメリット・デメリット、向いている人・向いていない人を解説します。
オンラインピアノ教室のメリット
オンラインレッスンのメリットは主に以下の4つです。
- 自宅で受けられる
- 移動時間を短縮できる
- 隙間時間に受けられる
- レッスン費が安い
自宅にピアノがあって音を出せる環境であれば、外出せずにレッスンが受けられるのがメリットです。
またレッスンの施設費がかからないことから、月謝が安く設定されている教室がたくさんあります。
オンラインピアノ教室デメリット
オンラインレッスンのデメリットは以下の6つです。
- 楽器を用意しなければならない
- カメラのセッティングが必要
- タイムラグがある
- 先生の手元が見えずマネしにくい
- 手の形や姿勢などの指導が受けにくい
- 楽譜の共有がしにくい
オンラインレッスンでは自宅に楽器があることが最低条件となります。
自宅にピアノがない状態で受けたい場合は、ピアノスタジオを借りてレッスンを受けることは可能ですが、別途スタジオ代がかかったりとメリットが半減します。
またレッスンの受けやすさで比較した時に、オンラインレッスンだとお互いに手元が見えづらく、弾き方の細かい指導が受けられない場合があります。
タイムラグがあるので一緒に演奏することができない点もデメリットです。
オンラインレッスンに向いている人・向いていない人
メリット・デメリット踏まえてオンラインレッスンに向いている人・向いていない人をみていきましょう。
- 自宅にピアノ、電子ピアノ、キーボードがある人
- 隙間時間にレッスンを受けたい人
- 外出する時間が取れない人
- オンライン通話に慣れている人
- コード理論などのレッスンを希望する人
- 自宅に楽器がない人
- オンライン通話に慣れていない人
- 弾き方を丁寧に教えてほしい人
- 先生の手元を見ながら一緒に演奏してほしい人
オンラインレッスンは向き不向きがあります。
より効果的なレッスンを受けられるように、オンラインレッスンと近くの店舗型教室を両方受けて比較してみましょう。
オンライン教室の探し方
オンライン教室を探す場合は、オンラインレッスンに対応しているピアノ教室を探す方法とレッスンプラットフォームで先生を探す方法の2種類があります。
上記サイト以外にもさまざまなピアノ教室でオンラインレッスンが実施されています。
上記のサイトで先生を探してみましょう。
レッスンを1回ずつ申し込む単発レッスンで受けたい場合はレッスンプラットフォームで、レッスンを定期的に受けたい場合はオンラインレッスン対応教室で探しましょう。
初心者向けのピアノの選び方
自宅の楽器選びは重要ですが、ピアノの種類がたくさんありどれがいいのか迷いますよね。
ここではピアノを何で選ぶのか、予算はどのくらいかを解説します。
気軽に始めたい人はキーボードがおすすめ
キーボードはピアノよりも鍵盤が軽く、鍵盤の数を49〜88鍵盤から選べます。
5万円以下で購入できるものが多く、あまり予算をかけずにお試しで購入したい人はキーボードがおすすめです。
もし本格的にピアノ曲を弾く場合は、88鍵盤とサスティンペダルが必要になるので対応している機種を選びましょう。
あまりにも安すぎるキーボードは劣化が早く、長く使えないことがあるので注意が必要です。
メンテナンス不要で扱いやすい電子ピアノ
趣味として長くピアノを弾いていきたい人は、電子ピアノがおすすめです。
湿度や温度の変化に関係なく使用できる扱いやすいピアノです。
故障しない限りメンテナンスの必要はありません。
ただし電子ピアノは、家電製品で劣化するので10年〜20年ほどで買い替えが必要です。
価格は7万〜50万以上まで幅広くラインナップされています。
コンパクトなデザインの機種もありますので、機能面とお部屋に設置しやすいデザインを考えて購入しましょう。
本格志向の方はアコースティックピアノ
アコースティックピアノは、アップライトピアノとグランドピアノのことを指します。
お部屋に設置するのであれば省スペースで設置できるアップライトピアノがおすすめです。
予算はアップライトの中古で40万前後、新品で70万以上と考えましょう。
アコースティックピアノは湿度や温度で音程が少しずつ変わるため、年に1,2回調律が必要です。
メンテナンスをしていれば、永久に使い続けられるのがアコースティックピアノのメリットです。
ピアノの調律は調律師に依頼が必要で、1回の調律に1万2千円ほど費用がかかります。
大人初心者におすすめの練習方法
ここからは「楽器はあるけど何から練習したらいいの?」や「ピアノを始めたけど練習に行き詰まっている」という方に、おすすめの練習方法をご紹介します。
知っている曲から練習しよう
まずは練習する曲を選びます。選曲のポイントは、知ってる曲や好きで良く聴いている曲から選ぶことです。
知っている曲の方がメロディーの動きを覚えやすく、耳で確かめて弾きやすいメリットがあります。
逆に知らない曲は楽譜を頑張って読まないと弾けず、練習が楽しめません。
始めたばかりの頃は、知っている曲でピアノと楽譜に慣れていきましょう。
楽譜は入門レベルを購入
ピアノの楽譜は入門・初級・中級・上級に分けられています。
最初は入門レベルの楽譜から始めましょう。
入門レベルの楽譜がスラスラ弾けるようになったら、初級の楽譜に挑戦しましょう。
いきなり高いレベルの楽譜に挑戦することもできますが、練習に根気が必要になり挫折する可能性が高いのであまりおすすめできません。
楽譜が苦手な人はコード奏法を試して
楽譜に苦手意識がある人、もしくは楽譜で練習してたけど全く弾けずに嫌になってしまっている人は、コード奏法を試してみましょう。
この弾き方は、歌いながらピアノを弾く『弾き語り』でよく使われる奏法で、音符を読まなくてもピアノを弾くことができます。
もし楽譜が「嫌だな」と感じているのであれば、コードの練習を始めてみましょう。
初心者向けピアノ教本
いきなり曲を始めるのはハードルが高いと感じる方は、初心者向けの教本を使ってみましょう。
ピアノ教本は解説だけの本ではなく、弾き方の説明や楽譜が多く実践的なものを選びましょう。
ピアノの教科書
出典:Amazon
音の並びや鍵盤の位置、指の使い方など、最初に知っておきたいピアノの知識が丁寧に解説されています。
解説と練習が交互にでてくる実践的な教本で、順番に進めていけば必ず曲が弾けるテクニックが身に付きます。
はじめよう! ピアノでコード弾き
出典:Amazon
コード奏法を勉強したい人向けの教本です。
専門用語など難しい言葉を使わずに解説されているので、初心者でも理解しやすく作られています。
また練習曲がJPOPの耳馴染みのある曲が多いのも嬉しいですね。
おとなのハノン ~指の動きをよくするピアノ・トレーニング・ブック~
出典:Amazon
ピアノに慣れるための反復練習ができる指練習の教本です。
好きな曲の練習にプラスして、指のトレーニングをすると早いペースで上達できます。
ウォーミングアップとしても効果があり、できれば毎日取り組みたい練習が詰まっています。
大人のピアノ初心者におすすめ練習曲
最後にピアノ初心者の方におすすめの曲を3曲ご紹介します。
始めてピアノを弾く人でも取り組みやすいように、テンポがゆっくりで、左手の音が少ない曲を選びました。ぜひ参考にしてみてください。
メヌエット ト長調/バッハ
耳馴染みのあるメロディで覚えやすく音の数もシンプルです。
シンプルですが、右手と左手が動くタイミングや指くぐりなど、ピアノに必要なテクニックが学べるので、最初の1曲にぴったりです。
カノン / パッヘルベル
BGMとしてよく使われる曲で知っている方も多いのではないでしょうか。
カノンは楽譜によって音の多さや曲の長さが違うので注意が必要です。
まだピアノに慣れていない人は、左手の音が多くないものを選びましょう。
星に願いを/「ピノキオ」より
『星に願いを』はゆったりしたメロディーで、ピアノ初心者でも弾きやすい曲です。
シャープやフラットがでてくるので、黒鍵を弾く時の指に注意して練習しましょう。
まとめ
ピアノは長く続けることで必ず弾ける様になる楽器です。
最初から完璧を目指してしまうと辛くなってしまいますので、ゆっくり楽しむことを目標にできることを少しずつ増やしていきましょう。
好きな曲、憧れの曲が弾けたら、ぜひSNSなどで動画投稿してみてくださいね。
楽しいピアノライフになることを心から願っています!