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リラックス!口編

トランペットを吹くと口が痛くなります。
これは疲労によるもので、走れば足が痛くなるのと同じことです。
(マウスピースが口に当てられ圧迫され続けることによる痛みもありますが、これには今回ふれずにおきます)

口が疲労すると、アンブシュア(唇の構え)がキープできず、音色、音量、音程、イントネーションなどあらゆる演奏上のコントロールが低下してしまいます。
疲労が極限に達すると、唇の振動が止まってしまったり、息の流れが口の脇から漏れてしまったりして、最悪の場合、音が全く出なくなってしまいます。

初心者であるほど、口は早く疲労し、疲労の影響も大きく出てしまいます。
これはなぜかというと、ひとつは、口に無駄な力がかかりすぎること。もうひとつは、力のかかる箇所に偏りがあることです。
無駄な力が疲労に直結することは、イメージしやすいでしょう。
力のかける箇所に偏りがあるというのは、片足立ちと同じようなものです。
両足ではずっと立っていられても、片足で立ち続けることは難しいですね。
両足でしっかり立つのと同じように、口の必要な部位を全体的に均等に用いてアンブシュアを支え、一部に偏った力がかからないことが理想です。

口の力のバランスが整った理想的な状態、それをつくることは、特に難しいことではありません。
ハミング(鼻歌)を歌うとき、口は自然にゆるく結ばれていますね。
英語の発音に通じた方であれば、「m」の口の形といっても理解していただけると思います。
これが、理想的にリラックスした唇の状態です。

これにこのままマウスピースをあてて息を入れても、楽器はなってくれません。
しかし、これにほんの少しの力を加えるだけで、楽器を鳴らすことは可能なのです。
上級者であるほど、この「ほんの少しの力」の精度が上がって、無駄な力が必要なくなります。
だから長く演奏しても疲れた様子を見せず、疲労が蓄積してきても口全体が均等に受け持つため、すぐには演奏に乱れが生じません。

楽器の練習を続けていれば、自然と口の持続力が向上します。
これは、口周辺の筋力が強化されたからと言えなくはありませんが、そればかりが理由ではありません。
楽器を鳴らすのに必要な力の最適なバランスを体が学習すること、また、一部に集中していた力の負担を周辺の部位が引き受けて分散させること、このような体の働きがなければ、持久力の向上は起こりえません。
なので、練習で口が痛くなる場合、痛いのを我慢して練習を続けることで口が鍛えられると考えてはいけません。
なぜ痛みが生じるほどの力がかかってしまうのか。それだけの力が本当に必要なのか、別の箇所に力を分散させることはできないか、常に考えながら口の形を調整しましょう。

口をリラックスさせた演奏は、口だけ理想的な形であっても実現できません。
口に送り込まれる息、そして息を支える体全体との協調が必要となります。
次回は、息のリラックスについてお話しようと思います。

 

(2010年10月25日(月) 18:03)

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