ALL・ランニング塾の大石です。
60分のパーソナルストレッチを受けている20代後半の女性は、秋に結婚式を挙げる予定です。
自分の身体を一番良い状態にする為、ジムにも通い減量も頑張っているようです。
そんな彼女の立ち姿勢は、横からチェックすると一見理想のようにも見えます。
日頃の努力の賜物かもしれませんね。
ただ…「肩甲骨」がガッチガチに固いのです。
自分でじっくり触ることができないし背中を客観的に見ることもできないので無防備になるのも仕方ないのですが、背中を見せる(魅せる)ドレスを着るようであれば、これは何とかしたいもの。
いわゆる「天使の羽根」ができるようになり背中美人を目指したい所です。
この肩甲骨に関してはランナーもよく耳にすることでしょう。
「肩甲骨を意識して腕を振る」
…的なことをよく聞きませんか?
腕の付け根は「肩」と思いがちですが、実際は肩関節ではありません。
ただ、ランニングは肩や股関節を最大限に動かす運動ではない為に、柔軟性が低くても"とりあえず"走れてしまうのです。
先週末の講習会で私は「身体機能」のテストを受講者に実施したのですが、背中の固い女性ランナーが多いことに少し驚きました。
股関節の動きは十分にあり、一見姿勢も良く見えるのですが、実際に肩甲骨周りを触ると固いのです。
「腕振りで肩甲骨を意識すると言うけど、そもそも動かない肩甲骨を意識できますか??」
と私が講義で話したら、深く頷いていました(笑)
背中は自分で見えない場所であり、触れにくい場所です。
なので、肩甲骨がどういう動きをしているのか、どういう状態が正しいのかもわからないまま普段過ごされてると思います。
肩甲骨には全部で17種類の筋肉が付着していて、6つの動作を行うことができます。
肩甲骨が一部の方向に動かないとするなら、普段からその方向へ動かす筋肉を使ってないからです。
肘を目一杯曲げることができない人はそんなにいないはずですよね。
それは日常でよく動かしているからです。
また関連づいた話しでは、女性に反り腰が多いのはその腰や周辺の筋肉が悪いというだけではありません。
実は猫背であることにも原因があります。
これを気づかずにただマッサージを受けにいっても、その一時しか楽にはならずまた姿勢の崩れによる痛みの繰り返しになるでしょう。
膝や他の場所にも言えることですが、痛みが発生する【真の原因】は患部の以外の場所であることが多いです。
猫背をあなどるなかれ。
背中を丸めて座りスマホをいじる姿勢、それは単に見た目が悪いだけでなく杖をついてあるく老人と同じであることを知っていましたか?
こんな姿勢で過ごす時間が多くなるということは…
そう、その先の将来の姿も想像できてしまいます。
背中美人になることは、ランニングのパフォーマンスだけでなく、見た目の印象も老後の姿もグッと変わってくるでしょう。
自分の背中は見れなくても、他の人の後ろ姿は良く目に付きますよね。
ということは、自分自身も他の人からその後ろ姿をよく見られています。
自分の後ろ姿がどう映っているか…
「人のふり見て我がふり直せ」
ですね。

(2016年6月10日(金) 13:43)