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ユジャ・ワン、鮮やかなロサンゼルス・デビュー!~「ロサンゼルス・タイムズ」

以下、引用です。
ロス・フィルのソリストとしてセンセーションを巻き起こしてきた26歳の中国人ピアニスト ユジャ・ワンが、去る日曜夜、ようやく当地でリサイタル・デビューを果たした。結果はまたしても、センセーション。引力の法則が破られたのではないかとこちらが首をかしげるほどの、並々ならぬスピード、敏捷さ、力強さである。

ユジャはスクリャービンで黒、ラフマニノフで赤、と色を変えながらも常にタイトなチューブドレスを身にまとっていた。その“ボンド・ガール”のような出で立ちに、奇術師フーディーニとホロヴィッツが共存している――肉体の限界をものともしない驚くべき器用さが、そこにはあった。高いハイヒールでさえ、彼女のペダルさばきをさまたげることはない。

中略

この日のプログラムはラヴェルの『ラ・ヴァルス』を除いて全て、超絶技巧がちりばめられた、しかし感受性が要求されるロシア作品だった。
幕開けは、スクリャービンの2作の神秘主義的なソナタ。公演直前の曲目変更でドビュッシー作品が消え、代わりにスクリャービンの情緒的な第2番と、不吉な第6番のソナタが並んだ。
ユジャは、スクリャービンを美とスリルのために演奏した。それは文字通りのスリルであって、それ以上でも以下でもない。その音は興味深いまでの不飽和色を帯びていた。色彩表現は控えめで、汚れなく清らか。静謐な第2番ソナタの冒頭では、見事なまでの静寂に達していた。ユジャの超絶技巧は第6番ソナタにおいては鳴り響く鐘を想像させた。彼女はこの作品を、まるで完全に征服せねばならない何かのように急いで弾ききった。さもなければ、精神を堕落させる音楽的退廃、というこの作品のパワーが失われてしまうから。

つづく『ラ・ヴァルス』は、気ちがいじみたワルツの性格がむき出しにされ、さらに退廃的だった。ユジャはこの曲を、まるでいたずらっ子のように、しかし冷ややかな超然とした眼差しで弾いてみせる。

休憩をはさみ、ラフマニノフの小品3曲(エレジー、楽興の時、編曲版『真夏の夜の夢』)に、壮大な第2番ソナタが続き、そこでも会場を熱狂させた後、アンコールはプロコフィエフの『トッカータ』、ホロヴィッツ編『カルメン』、ショパンの嬰ハ短調のワルツ、そしてロッシーニの『セヴィリアの理髪師』。ユジャはショパンにおいて、水晶のごとき透明さを手に入れていた。彼女の内面に潜む偉大なる何かが、この日最後にふっと顔をあらわした瞬間だった。

ユジャ・ワン、鮮やかなロサンゼルス・デビュー!~「ロサンゼルス・タイムズ」

(2013年5月12日(日) 5:50)

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細川たかし、ジュディ・オング等のバックを担当。叩き上げの現役ピアニスト

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