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人間を描くとは

 小説を書き始めて最初の頃は、おもしろいストーリー、新奇で斬新な物語の舞台や世界観などにこだわっていた。誰も考えたことがない、誰も読んだことのない作品が書きたいわけである。
 何作か作品を書いて、作者としての視点が育ってくると、他人の作品を読んでいても作者としての目で読むようになる。
 やがて私の興味は、そのストーリーを通して、主人公や登場人物の心がどう変わっていくかということに変わっていった。
 この登場人物の心の成長や気づきが、物語に「ああおもしろかった」以上の、余韻を与えることに気づいたのだ。そして、エンタメ小説に共通する「公式」や「お約束」がわかってきた。
 プロットとエンディングで例を上げてみよう。

・打算と利害でチームを組んだメンバーが宝を手に入れるために冒険に挑む。
 エンディング。宝を手に入れることには失敗したが、冒険を通してチームに芽生えた友情こそが本当の宝であることに気づいた。
 この変形としては、親友同志が同じミッションに挑んで、宝は手に入れたが、本当の宝である友情を失った、という喪失感で話を終えるとかがある。

・大切な人を殺された復讐をする。
 エンディング。復讐には成功したが、そこには何の満足感もなくむなしさだけが残った。
 こちらの変形としては、復讐はできなかったが、許すことによって相手は自分の本当の非を悟って自滅するとかがある。

・ばらばらの家族、その一人一人が挫折と悲しみを体験する。
 エンディング。一人一人がつらい思いをしたが、家族が力を合わせることで家族の絆は深まった。
 この典型的な物語は、私の大好きな映画「リトル・ミス・サンシャイン」だ。

 また、同様の「お約束」としては、主人公に一つ弱点を作り、物語を通してその弱点を克服させるということもある。この弱点は色々あり、「~恐怖症」とか「劣等感」とかを設定しておいて、それを克服しないとミッションが終了しないように物語を進めるわけである。

 昔のシナリオ作家の方などは、これを「主人公には業を背負わせて、ラストでそれに落とし前をつける」と言うように表現されたと聞いたが、言い得て妙とはこのことだと合点した覚えがある。

 このようなキャラクターの心の軌跡は、読者や観客がだれでも経験があることなので、それだけに共感して感動できる。
 ただ、これをうまくやらないと、単なる冒険小説につまらんメロドラマを持ち込みやがって、と反感を買うことになる。
 すべては、さじ加減なのである。

 文学作品においては、この人間の心の動きそのものが主題になってくる。いかにして、主人公は気持ちに決着をつけたのか、この主人公をさいなむ気持ちの原因は何で、どうなるのか、と。それを描くためにストーリーができている。

 エンタメと文学作品は、人間の心を描くのは共通しても、アプローチの仕方が正反対という事なのだろう。

 こういった約束事を十分理解すると、はじめて、それから自由な作品を書けるようになる。そうなればもう名人と言っていいだろう。

 

(2014年11月3日(月) 10:41)

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