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穴が動く!

マジックの現象には「出現」「消失」「変化」「移動」「貫通」などいろいろありますよね。今回はその中の「移動」のお話。

カードマジックにも移動をテーマにした作品は少なくありません。例えばラリージェニングスの「幻の訪問者」が有名ですね。テーブルにQを4枚出しておきます。観客にカードを1枚選んでもらい、そのカードを2枚の赤いQで挟んでデックに埋め込んでしまいます。ところが不思議なことに観客の選んだカードが2枚の黒いQの間に飛び移ってしまうのです。と思ったのもつかの間、2枚の黒いQの間のカードは消えて、デックに埋め込んだ赤いQの間に戻っているのです。

いやー、初めて見たときはびっくりしたものです。

ところで「移動」するのは物だけではないのですね。世の中には突飛なことを考え付く人がいるもので、穴が動くマジックもあるのです。穴が動くマジックっていうのは、どこかミステリアスな雰囲気がありますよね。

私が持っているものをいくつかご紹介してみましょう。

一つ目は以前㈱テンヨーが出していた「ミステリーゾーン」というマジックです。プラスチック板の一端にあいた穴にボールペンを通し、ボールペンを動かすと、なんと穴が動いていくのです。穴を他端に動かした後、ボールペンを抜いて確かに穴が移動していていることを見せることができるのです。

また天地奇術という会社が出していた「動く穴」というそのものずばりのマジックも面白い現象です(タイトルは記憶違いの可能性もあります。その場合はご容赦)。これは金属製の四角い小さな棒の一端に空いた穴が中央に移動するというもので、移動の前後で穴にマッチ棒を通して本当に穴があいていることを示すことができるものです。アイデアが光る優れものでした。私は今でもときどきこれを演じることがありますが、結構ウケがいいですね。

ちなみに天地奇術という会社は、昭和40年代くらいまであった奇術用具の販売会社で、かなり独創的なマジックを販売していた記憶があります。新宿の小田急百貨店に実演販売店を出していて、よく通ったものでした。

このほか、カードに穴あけパンチであけた穴が移動する、なんていうマジックもありますね。

私のイチオシは、厚川昌男さん(泡坂妻夫)の「動く穴」です。二つ折りにした長方形の紙片の片側にあけた小さな穴が、他方の側に移動してしまうというもので。簡単に作れて、演じ方はやさしく、それでいて効果抜群の、超おすすめマジックです。私はこれを金沢文庫という出版社発行の「クロースアップ・マジック」(松田道弘著)という書物で知りました(残念ながら今は多分絶版です)。タネはあっけないくらい簡単なのですが、現象はすばらしい。これもアイデアの勝利ですね。

私のスクールの体験レッスン受講者の方には、たいていこの「動く穴」をお見せして、作り方・演じ方をお教えして、喜ばれています。

ご興味のある方は是非体験レッスンを受講なさってみてはいかがでしょう。

 

(2014年12月28日(日) 14:16)

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