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高橋工房さん

先日、創業安政年間という浮世絵木版画摺師の6代目として、
伝統手摺木版画や創作版画の創作・展示・販売の分野で
ご活躍されている方のお話を伺う機会がありました。

普段は目にすることない、版画の製造工程などもご紹介いただき、
江戸時代の技術の高さを知ることができました。

驚いたのは、江戸時代の浮世絵版画は、
今で言う情報誌のようなもので、
印刷物に過ぎなかったということです。
いくらでも摺れるものなので、シリアルナンバーもなく、
当時(江戸時代)は庶民が手にして楽しんでいたそうです。

1ミリを7等分するくらいの、精密な木版画ですので、
何百枚と摺っていくうちに、
背景の松の枝が欠けてしまったりすることもあるそうです。

そうすると、「この松は削っちゃおう」ということで、
木版自体から松を削ってしまったりすることもあるそうです。
それは決して落丁ではなく、そうした過程で作られる木版画の特性として楽しんでください、とおっしゃっていました。

現代の印刷物は、この浮世絵版画の原理を使ったオフセット印刷が主流で、
背景が削れることなく大量に印刷されています。
普段、何気なく目にするチラシやホームページも、
見とれてしまうほどステキなものがありますね。
いいものを見つけたら、ぜひストックしておくことをお勧めします。
意外なご自分の好みが分かるかもしれませんよ。

余談ですが、浮世絵版画は、
海外へ輸出される伊万里焼の包み紙として使われ、
浮世絵がヨーロッパに伝わるきっかけとなったそうです。
広重や北斎がクシャクシャっとなって、伊万里焼の包み紙に・・・
とは想像しがたいですが、
現代の人が、引越のときに古新聞やチラシでマグカップを包む・・・
と同じ感覚だったのでしょうか。

江戸時代は、なんともゴージャスですね。


 

(2010年6月25日(金) 13:28)

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