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風景写真の撮り方【基本編】

もう夏休みも終わってしまう時期ですが、夏に景色のいいところにお出かけになる方も多いと思います。そうなると、風景写真の一枚でも撮ってみたくなると思います。
今日はそういうことで、風景写真の撮り方の基本のキをご紹介します。

ポイントは二つあります。一つは「日陰をなるべくなくす」。二つ目は「順光で撮る」です。これを意識するだけできれいな風景写真になります。

一つ目の「日陰をなくす」ですが、晴れた日の日向と日陰では明るさが8倍違います。同じ土や葉っぱでも日陰にあるものは日向のものよりも8倍も暗い(1/8の明るさしかない)ということです。人間の目は1000倍ぐらいの明暗の差があっても見分けられると言われていますが、現在のカメラやレンズの性能では最高級のものでも、せいぜい40倍から50倍ぐらいの明暗の差までしか表現できません。つまり、それ以上に暗いものは単なる黒に、明るいものはただの真っ白に写ってしまいます。

多くの方は、日向と日陰の差が8倍でカメラが50倍までの明暗を見分けられるのあれば、問題ないのではないか?と疑問に思うと思います。ただし、同じ日陰にあるものでも、白いものと黒いものでは、同じく8倍ぐらいも明暗の差があります。同じように日向に白いものと黒いものがあれば、その明るさは同じ場所にあっても8倍ぐらいの違いが出ます。

こう考えますと、一番暗い日陰の黒いものと一番明るい日向の白いものでは8x8=64倍もの明暗差がつきます。こうなると最高級の性能を持ったカメラでも、単なる真っ黒とか真っ白なものとかにしか写りません。

(ちなみに今回の話は、あとで画像処理ソフトでデジタル補正をする、ということは無しにして考えています。)

コンパクトデジタルカメラや一眼レフの「スターターキット」などを使用されている場合は明暗の表現の差がもっと狭くなりますから、日陰の多くのものが真っ黒になってしまうか、日向のものが真っ白になってしまうと思います。

「旅先できれいな景色に感動してシャッターを切ったのに写真ではうまく写らなかった」という話を聞きますが、その理由は、この明暗差をカメラが表現できないということも大きいと思います。

次に「順光で撮る」ですが、順光とは被写体に対して正面から光が当たっていることを言います。真正面からでなくてもいいのですが、被写体が時計の文字盤の12時の方向にあるならば、光は4時から8時ぐらいの方向から差している状態です。正午近くで太陽が真上にあるときでも太陽を背にするようにカメラを構えましょう。
理由は「空が青く写るから」です。空は地上よりもはるかに明るいので、順光で撮らないと真っ白にしか写りません。(前述しましたがカメラの限界のため、人間の目には青く見える空でも白く写ることが多いです)

そうはいっても風景は動いてくれません。太陽も思い通りに動いてくれません。逆光(カメラの方向に向かって光が差してくる)でしか撮れないときも多くあります。そのときは空が白くなってもしょうがないと諦めましょう。

プロの風景カメラマンは下見をして、何時ぐらいが一番いい光になるかを考えています。たまたま行った旅先でそんな上手いぐあいに最高の光に出会うことは稀です。「この時の空はもっと青かったんだ」と思いながら撮りましょう。
どうしても空を青くして撮りたい!という方には上半分だけが青くなっているフィルターもありますから、それをお使いください。
富士山を撮るにしても静岡側からですと順光で撮りやすいですが、山梨側からですと逆光気味になるので、空をしっかり青く写せる時間が限られてきます。(山梨側からでも富士山をシルエットにしてしまえば空は青くなります)

最後に。人間の記憶は実際のものよりも色鮮やかに覚えています。あとで写真を見たときに「なんかくすんでいる」と感じたとしても、それはカメラのせいでもなく、ましてや皆さんの撮影の腕のせいでもなく、脳のせいです。人間の記憶と同じように写真に撮りたいなら「鮮やか」、「ビビット」、「風景」などの撮影モードにして撮りましょう。

写真1。日陰の部分が多く、前部が暗くなってしまっています。日陰の部分でも肉眼でははっきりとした緑に見えますが、カメラで撮影すると黒に近い色になります。
写真2。日陰にある黒い車に露出を合わせているので明るい部分、特に道路の色が白になります。これも肉眼ではアスファルトグレーに見えているのですが、カメラでは白になります。
写真3。影のない風景写真。影がないと肉眼で見たものと同じに撮ることができます。
写真4。逆光で撮ると空が白くなります。
写真5。順光で撮ると空は青くなります。

風景写真の撮り方【基本編】風景写真の撮り方【基本編】風景写真の撮り方【基本編】

(2018年8月14日(火) 16:25)

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