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構図は還るところ

サイタ写真講師のケンミサキです。構図。

私事で恐縮ですが、今をさること25年ほど前、
あるスポーズ雑誌のカメラマンをしていました。
当時は「スポーツ写真」=プロ野球の写真みたいなところがあって、
つまりメディアが商売として成り立つスポーツはプロ野球しかなかったわけです。
その後Jリーグが誕生し、また様々なスポーツがメディアに登場するようになりました。
そういう訳で1980年代はスポーツ雑誌=野球の雑誌という色合いが濃く、
一年の半分をプロ野球を追いかけて撮影していました。

早春のキャンプ取材から始まって、薄ら寒い所沢球場での日本シリーズまで、
人気球団を追っかけて流浪の旅。

さて、じつはプロカメラマンの世界にも境界線というのがあり、
「そこから先は入れません」というボーダーがあります。
プロ野球の世界で当時はそれが強くて、大手およびスポーツ新聞社のカメラマン以外は、
ダッグアウト横のカメラマン席には入れませんでした。
つまり雑誌やフリーのカメラマンは、あの場所には入れなかったのです。

ここまでは前振りです。長くなりました。

カメラマン席に入れないカメラマンだったわけですが、
編集部が手配した客席からの撮影。やはり選手からは遠いです。
バッターボックスやピッチャーマウンドの、
皆さんがよく目にする構図の写真は撮れない位置関係にありました。

そこで編み出されたのが、余白のある写真、
決定的瞬間ではない写真、でした。
バットを構えたスラッガー、そのバットとヘルメットだけが
フレームの右下にあり、あとはボケた観客席が写っている。

ピッチャーが投げた球がフレームの中央にあり、
球をリリースしたピッチャーの腕がなんとなく写っている。

バッターが置いていったバットが写っている。
ランナーが蹴って走ったベースの写真。
白線が引かれたダイヤモンドに落ちる選手の影。
お客さんが帰った後の観客席。

苦肉の策で余白を多くした写真、
それまで撮り上げられてこなかった雑感の写真が、
編集者とデザイナーによって雑誌に掲載されました。
時を同じくして何人かのフォトグラファーたちが、
大胆な構図とストリー性に富んだ写真をメディアに発表するようになりました。

セオリーは二の次。余白を大胆にとって、
たとえそれがバランスが悪くても、黄金分割になっていなくても、
そうだ、と言ってしまった者、そう撮ってしまった者が強い、
つまりそこでは見る人の想像力をいかに喚起するか、が問題。
誌面化する時のデザインの力も大きかったでしょう。

構図はバランスよくフレームの中に被写体を収める技法です。
でも「フレームの中に」「バランスよく」収まらなくてもいいじゃないか。
雑誌的なやり方とも言えるでしょう。
1980年代中頃、その方法論が試され新鮮な時代でした。

さてここまで来て、問題は円環状態になります。
構図のセオリーを無視して撮った写真もじつは無秩序ではあり得ません。
ここで「秩序」という言葉がキーワードになるでしょう。
秩序、つまり人は何を心地よく感じるか。
それは時代によって移り変わりがあり、
我々が最初は苦肉の策で撮った写真も時が経つにつれスタイルとなって
陳腐化していきました。

その頃の写真は殆ど手元にないのですが、ネットにはいくつか散見されます。
また同じ頃、スポーツ写真にポートレイトの撮り方を果敢に取り入れようと
苦戦していたころでもあります。

http://number.bunshun.jp/articles/-/67

この時雑誌の表紙で登場していただいた中畑清さんは
どちらかというと「土着的な」雰囲気のあるスター。
時代はバブルへ突入し、それまでの日本が大きく転換していく時代の空気感が、
この写真には感じられるかもしれません。

写真というビジュアル表現において、
プロアマを問わず、カメラマンは大きな歴史の連続の中にいます。

構図は絵画の時代から先人たちが編み出してきた方法論。
同時に私たちはその時代時代の空気を吸って生きています。
意識するにせよしないにせよ、多くのビジュアルを日々見続けている私たちは、
カメラを構えファインダーを覗いただけですでに、
そのいわば既成のスタイルの中にいるといってもいいでしょう。

そこからどれだけ遠くに行けるか、、、、。
寄り道したり、すこしルートを外れてみたり、、、。

伝えたいものがあれば、構図は2次的な問題です。
伝わることが大切であり、写真を見てくれる人に、
ほんの小さなものでも、手渡せるかどうか。

でも困った時、迷った時にそこに還る、それが構図かもしれません。
写真は旅ですね。レッスンでも小さな旅をご一緒に。

Peak2Peak 檢見﨑誠 / www.kemmisaki.com

構図は還るところ

(2015年5月19日(火) 8:45)

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この記事を書いたコーチ

文藝春秋社の写真部所属を経て、フリーで活躍中。雑誌の紀行文の執筆も

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