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F5.6で撮影してみよう

サイタ写真講師のケンミサキです。F5.6絞り値の話。
一眼レフやミラーレスカメラ、初級から次のステップは、
絞り優先モードでの撮影でしょう。
AVやAと表示されるこのモードは、撮影に際して「絞り値」を撮影者が決めて、
残りの設定をカメラに任せるモードです。

残りの設定とは、基本的には「ISO感度」と「シャッタースピード」です。
ISO感度は「オート」と「マニュアル」があり、
AVモードでISO感度をオートにすれば、
カメラが適切な感度を選んでくれますし、
マニュアル設定でISO感度を固定すれば、
選んだ絞り値と固定したISO感度から、
適切な明るさを得るためのシャッタースピードをカメラが決めてくれます。

カメラは、「ISO感度」「絞り値」「シャッタースピード」
の三つで写真の明るさを決めています。

さてこの中で「絞り値」がもっとも判りにくく、
また写真表現においてもっとも重要な項目です。

写真は、立体的な被写体を平面に写すので、
本来現実が持っている立体感や奥行きを
平面=二次元で表さなければなりません。
カメラは遠近法と被写界深度の調整でそれを行います。

遠近法は、遠くのものを小さく表現する方法です。

被写界深度は、ピントの合う範囲(カメラからの距離の幅)を
コントロールすることです。

「絞り値」がこの「被写界深度」に関係しています。

「絞り値」が小さければ(明るければ=開(あ)ければ)、被写界深度が狭い、
「絞り値」が大きければ(暗ければ=絞れば)、被写界深度が深い、

という関係にあります。ここで絞り値が小さい=明るい=開けていると
レンズによっては「ボケ効果」が出ます。
ピントを合わせた被写体の背景または前面にあるものが「ボケ」て写る現象です。

背景や前景がボケることで、被写体が浮き出てきますね。立体感が出ます。
また美しい「ボケ」はそれ自体を鑑賞することもあるでしょう。

さて、話を最初に戻しましょう。F5.6とはなんでしょうか。

一般に「ボケ」を演出するには明るいレンズを開放F値近くで撮影するといいです。
レンズの性能にもよりますが、浅い被写界深度を利用したボケのある写真は、
レンズが描き出す、人間の目には見えない世界です。
一般にF1.2、F1.4あたりからF2.8、F4あたりがこの綺麗なボケを作る絞り値です。

F5.6はそれよりもすこし絞った値です。
ボケ効果はそれほどではありませんが、
焦点距離が標準あたりであれば、このF5.6という絞り値は、
感覚的に人間が見た目の近い見え方をします。
F5.6よりも絞っていくと、次第にパンフォーカスになっていきます。

焦点距離がフルサイズ換算で50mm前後のレンズでは、
F5.6はもっとも素直な見え方に写る絞り値であると言えます。

画質の面から言うと、レンズの性能がもっとも発揮される絞り値は、
そのレンズの開放絞り値より1絞りから2絞り程度絞った値です。
つまり開放絞りF2.8というレンズならF4からF5.6が、
F3.5ならF5.0からF7.1となります。

F5.6という値は、もし使っているレンズがそこそこ明るいレンズであれば
(開放絞り値がF2.8からF3.5程度なら)、
レンズのパフォーマンスがよりよく発揮される値であるといえます。
(もちろん個々のレンズによって、差があります。)

F5.6、フィルム時代から、この絞り値は撮影時の基準となる値でした。
レンズのパフォーマンスと自然な見え方のバランスがいいわけです。

カメラ任せのすべてオートから卒業して、
F5.6に絞りをセットして撮影してみましょう。
ボケる写真ではありませんが、かといってパンフォーカスにはならないので、
ピントを合わせるポイントはすこし意識しながら撮影しましょう。

出来上がる絵には派手さはありませんが、落ち着いた絵柄となるでしょう。

作例も絞り値=F5.6で撮影しました。
絞りの選び方。詳しくはレッスンで。

Peak2Peak 檢見﨑誠 / www.kemmisaki.co

F5.6で撮影してみよう

(2015年4月22日(水) 10:01)

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この記事を書いたコーチ

文藝春秋社の写真部所属を経て、フリーで活躍中。雑誌の紀行文の執筆も

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