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床上15センチの海

昔の話ばかりで恐縮ですが、ボストンで一人暮らしをしていた頃の話です。

ボストン大学に行っていて、おまけに夜はアートスクールに通っていたのでお金がなく、住んでいたのは半地下の小さなアパートでした。部屋の一辺の天井から30センチくらいの幅で窓があって、そこからは外の通りを歩く人々の靴が見えました。朝起きると、忙しく歩く大勢の人々の靴を眺めながら、学校へ行く支度をするのです。

日本と違って、欧米の人々は間接照明で生活するのが基本のようなので、アパートでも、煌々と蛍光灯の明かりで部屋中が明るいということはありません。ですから、朝でもとても暗いのです。

ある日の朝、目を覚まして、作りつけのベッドから足を下したら…チャプン?!冷たい!!しかも、いつも室内で履いているスリッパが浮いているのでした。ええ!?暗くて何が起きたか分からないので、枕もとのランプを点けてみると…床が海になっていました。ちょうど足首が隠れるくらいの深さに水が溜まっていて、当然ながら茫然自失の自分。

ああ、大家さんに連絡しなくちゃ、とようやく気を取り直して電話を掛けると、なかなか繋がりません。これはよくあることですが、そのときほど絶望感に打ちのめされたことはありませんでした。仕方なく、留守番電話にメッセージを…緊急であることを、切迫したつたない英語でしゃべりますが、多分、Flood! Help me!を繰り返しただけだったのではなかろうか?

その後、半日たっても何の連絡もなく、チャプチャプと波打つ床を裸足で行き来しながら、不安は最高潮に達していました。ここは半地下、ということはもし水が増えてどんどん水位が上がったら、一体どうすればいいの?!

それまで全く気付かなかったのですが、同じ階に住人がいることに思い当り、とにかくドアを叩いてみることにしました。自分の部屋のドアを開けると、外もまた海です。お向かいに住む老夫婦はどうしているだろう、とそちらのほうへザブザブ向かうと、そこの階に設置してあるコインランドリーから音がしてきます。そちらの方へ行ってみると、老夫婦が洗濯をしていました。

"Flood!"

と私が叫ぶと、彼らはニコニコしながら

"That's why we are doing this!"

まだ水が溜まったままなのに、文句も言わずに、濡れて汚れた洗濯物を、にこやかに談笑しながら洗濯機に入れているご夫婦。私は自分の不安が鎮まって、「こんなことになっちゃって仕方ありませんねぇ!」と言葉にしたい気持ちになりました。でも、何と言っていいか全く分からなかったので、自分の部屋のドアを指さして、肩をすくめてみせたら、彼らは高らかに笑って私の肩を叩いてくれました。そのときの幸せだったこと!

アメリカ人のおおらかな一面を知ったことと、自分のなけなしのコミュニケーション能力がほんの少し役に立ったことで、その時その場所で次の日も生きていける自信を得たのかもしれません。

肝心の床の水は…翌日まで誰からも連絡がなく、突然修理の人がやってきて、どこかをいじったら直ったようでしたが、水が引くのに1週間もかかり、その間、コインランドリーはフル回転、洗濯機を回すたびに入れなければならないクォーター硬貨を山ほど両手に握りしめて過ごしたのが、今でもシュールな思い出です。

 

(2010年9月24日(金) 0:37)

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この記事を書いたコーチ

通訳・政府機関の仕事!米で版画展経験も。幅広い視点からの英語を

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